バナナで釘は打てない 液体窒素にバナナをつけてみる バナナで釘は打てる
バナナで釘は打てるか?(写真1) バナナは液体窒素の中へ(写真2) -196℃バナナで釘を打つと(写真3)

 寒さが日ごとに深まる今日この頃、豊中市では次世代を担う子どもたちの科学技術に対する理解を深めたいと考えています。そこで、4年生の理科ではその道の専門家にお願いし出前授業をしていただきました。ボランティア集団夢工房を主宰されている吉田先生です。4年生が12月第3週に理科室へ参集し、「-196℃の世界」を語っていただきました。

 -196度の世界-196℃の世界を体感する・・・4年生理科

 豊中市の出前授業の目的は、「児童・生徒の科学技術に対する興味・関心・意欲及び探究心を育む。豊かな社会の発展に科学技術が役立つことを知るとともに、自らの役割や将来の生き方について、科学的側面から考える」である。理科が苦手!という児童・生徒は多い。西丘小においても全国学力調査理科の結果をみると他教科に比べて苦手だと推察される。講師の吉田先生は、まずは理科を好きになるのが一番!と4年生を前に不思議で目が離せない興味津々な授業を展開された。それは「※ジュニア空想科学読本」の柳田理科雄先生のようであった。授業に引き込まれる4年生の姿が理科室にいっぱいだ(左写真)。※ジュニア空想科学読本・・・アニメやマンガでおなじみの現象を科学的に検証するオドロキの理科本!

 西丘小理科室 −196℃の液体窒素がやってきた 金属の容器に入った液体窒素が理科室に持ち込まれた。そもそも液体窒素ってなんだ?といっても多くの人にとっては馴染みがうすい。液体窒素とは液体状態にある窒素のことで、沸点が-196℃という超低温の液体なのだった。液体窒素を使った先生の実験に驚きがひろがる。沸騰する水の観察、冷たい世界を実感(バナナやテニスボール等を冷やすとどうなるか)等、事件は理科室でおこっていた。いや実験だ。先生が「じゃん!」というとおしゃべりな4年生も実験に集中だ。驚きの実験を2つ紹介。まずバナナで釘が打てるか?先生「木に釘を打つのは?」4年生「トンカチ!」ではバナナで釘が打てるかな?で実験は始まった。液体窒素にバナナをつける(写真1)。-196℃まで冷やす(写真2)。先生が軍手をはめ-196℃バナナを持った。5寸釘を木の上に置き-196℃バナナを振り降ろす(ふつうならバナナに穴があくところだ)。釘が木片にくい込む。カチンコチンバナナで釘は打てた(写真3)。4年生「すっげー」、では軟式ボールを-196℃まで冷やしたらどうなる?4年生「割れるかな」「いやカチコチなので割れない」。じゃん!先生は冷やしたボールを皆の前に投げた。ボールはゆっくり弧を描き落下し・・・木っ端みじん。室温ではやわらかいゴム製品のボールも-196℃になったらガラスと同じ性質を持つことを4年生は知った。バナナは水分が凍るために非常に硬くなることを学んだ。

 液体が気体になると体積はなんと1000倍になると先生は驚愕の事実を話される。なったらどうなる?小さくちぎったティッシュを液体窒素で濡らす。そのティッシュをフィルムケースに入れて蓋をする。誰が蓋をする。じゃん。私?担任の先生だった。恐る恐る液体窒素で濡れたティッシュに蓋をする。カメラケースに注目だ。あれ?何もおこらない、その瞬間ポーン!閉まっていた蓋が天井まで吹き飛んだ。恐るべし液体窒素の爆発的なパワー!、体積の変化により蓋が飛ぶところを体感する。他にもさまざまな現象を科学的に検証していく。4年生は目の前でおこる現象に「すっげー」。吉田先生、科学技術に対する探究心を育んでくださりありがとうざいました。

凍バナナ 冷たい世界 検証し