学力向上タイトル 「九を探せ。探”究”の文字に九を発見!

千里 九「先生一人ではどれだけ努力してもいい探究の授業はできません。生徒が応えてくれることで成立します。」

 道徳「背番号10」

本時の目標  

 道徳「今年こそ」

道徳:背番号10(写真1)

道徳:本時の目標(写真2)

道徳:まとめ(写真3)

 中学校では2019(平成31)年度から”道徳”は教科となっています。ただ知識を覚えさせるだけでなく、問題解決的な学習や体験的な学習を取り入れ、知識をもとに考えるのです(参考:文科省ホームページ)。今日15日(水)の1限は全学年道徳です。3年生では、3クラスが「背番号10」努力は報われるか?について考えました。道徳「背番号10」

 「中学道徳」きみがいちばんひかるとき

 3年某クラスの黒板、先月は水無月と書かれていたが・・・、今月はやはり文月15日(水)と書かれていた。一説によると、文月は七夕の短冊に書く”文”字が上手くなるように願って、が由来だそうだ。さて、”道徳”である。ただ知識を覚えさせるだけでなく、問題解決的な探究学習や体験的な学習を取り入れ、知識をもとに考えさせたい。豊中市立第九中学校においてもその方向ですすめてきた。しかし、新型コロナウイルス感染対策のため、グループ学習が出来ない。対面での話し合いができない。

 そこは工夫である。個人での「思考」をおこなった後は、カメラで撮影し大型モニターに映し出す。ふむふむ。そんな考えもあるな、を確認する。教師がこうだ、こうだろうを押し付けない。ワークシートに書き込んだ内容をグループでまわし読みする。ピックアップした意見を黒板に書き出す・・・。そんな工夫をおこなって、”きみがいちばんひかるとき”を探究していく(上写真)。

 「背番号10」 特別の教科「3年道徳」より  道徳の授業が他の授業と違うところは答えが1つではない。後半3クラスは「背番号10(写真1)」の読みもの教材を使って考える。黒板に本時の目標の「めあて(写真2)」が書かれた。努力は報われるか?「背番号10」のあらすじはこうだ。場面1:「僕」はS中学校の野球部に入り、2年生の夏、先輩が引退するとキャプテンとなって、「地区ブロック大会出場」を目標に練習に励んでいる。場面2:新人戦で負けてしまい、チームが暗いムードになる。「僕」はチームメートをとがめ、孤立していく。場面3:「僕」は右腕を骨折し、「野球をやめようか」とつぶやいて、父に一喝される。・・・S中学校は11年ぶりに頂点に立ち、地区ブロック大会出場を決めた。

 そんなに上手くいく話があるかな?と思う生徒もいるだろう。あると信じて「僕」と「僕」をとりまく人々との関わりから「努力」を学ぶ。自分に置き換えてみよう。感染予防対策のため、自分のワークシートを生活班(6~7人)の中で交換して他者の意見を知る。戻ってきた自分のワークシートに他者の意見を色を変えて記入する。場面ごとにでてきた意見を、黒板に書き出した(写真左上)。「努力する」にはいろんな形があること、自分の出来るところから始めればいいんじゃないか、周りの人は見てくれている、自分が変わることで周りの人も変わっていくんだ・・・努力することと周りの人との関わりを考える中で、さまざまなことに気づけた(写真3)。

 授業担当者「努力することで報われることも報われないこともあります。たとえ報われなくても、努力してきたことには意味があり、それを周りの人が見ているし認めてくれる人が必ずいます。家族や友達であったり。努力を応援してくれる人がいます。もちろん先生もあなたを応援しています」

九中生「背番号10」を 探究す