8月23日 2019美術部の夏到来! ~抽象世界を求めて 国立国際美術館~
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リチャード・オードリッチ《女神》2016 年 |
アルベルト・ジャコメッティ 《ヤナイハラ Ⅰ》 1960-61年撮影:福永一夫(写真2) |
豊中市立第九中学校美術部 《みなみまち秋祭り》ポスター製作中 2019年8月23日撮影:千里 九(写真3) |
やはり本物は違う! 国立国際美術館「抽象絵画」展 美術部の夏の恒例行事となっている美術館見学。今年も総勢26名で夏休みのど真ん中、大阪のど真ん中、中ノ島にある『国立国際美術館』へ行ってきました。『抽象世界』展(写真1)と『ジャコメッティとⅠ』展(写真2)が開催中でした。普段見たこともない大きく迫力のある作品を目の前にして・・・感動です。
美術館が芸術的
今年の美術館見学は、大阪中之島にある国立国際美術館である。淀屋橋駅から徒歩15分。炎天下のなか、汗をかきながら美術館へと向かった。国立国際美術館は、美術館としての機能を果たす主要部分を、全て地下に収めたユニークな建物であった。また”来たい”と思わせるような外観の美しさも期待どおりで芸術的であった(写真左)。美術館に足を踏み入れた瞬間、生徒の顔が和らぐ。涼しいのだ。館内は、作品保護のため空調管理されており、ひんやりしていた。静けさや 岩にしみいる蝉の声・・・ふだん制作している美術室はセミの声がけたたましく聞こえるがここではセミの声は聞こえてこない。静かで薄暗い雰囲気が私たちを一気に美術の世界観へと連れ込んでくれる。普段とは違う活動にみんなワクワクしてきた。
「抽象世界」展と「ジャコメッティとⅠ」展
ワクワクしつつ、『抽象世界』展と『ジャコメッティとⅠ』展を鑑賞した。抽象世界の方は、1980年以降今日までの約40年間のヨーロッパとアメリカの抽象芸術の絵画を展示していた。紹介文によると「近年、抽象芸術の分野が再び注目を集めている。本展は、1980年から今日まで約40年間に渡るヨーロッパとアメリカの抽象芸術に焦点を当てた展覧会だ。」確かに独創的で魅力的な抽象作品を、絵画を中心に彫刻も交えて紹介されていた。期待を裏切らない作品ではあったが抽象作品は、具体的な形がなく、中学生には難しいかな?
作品を観る生徒の目は輝いていた。普段見たこともない大きく迫力のある作品を目の前にして、一つ一つじっくりと鑑賞してくれるのは嬉しい。中には、自分の身長を遥に越える大きな作品もあり、圧倒される。ミハエル・クレバーの作品を観た生徒Aは「先生、この作品は、絵の奥に別の世界が描かれているようです。」ジョン・アムレーダーの作品を観た生徒Bは「キラキラして綺麗だった。」と。最後に今回の鑑賞の感想を聞くと「抽象の世界は具体的なものが描かれていないからこそ、それぞれの観方や感じ方できるのがいい。」「ジャコメッティの彫刻は人を造っているんじゃなくて、人の印象を造っているんだって言っていたのがすごい。」来て良かった。今日8月23日の美術室では、地域の依頼に応えて作品づくりに取り組む美術部員の姿があった(写真3)。
顧問「制作意欲が湧いてきたのではないでしょうか。本物の作品は教科書で見るより何百倍も綺麗で、心に感じるものがあったと思います。美しいものを美しいと感じられる、そんな美しい心を育くんでくれることを願います。」
本物を みて感じ 育むこころ