園芸部1  園芸部2  園芸部3

うまいトマト(写真1)

甘いすいか(写真2)

曲がったきゅうり(写真3)  

園芸部4 夏野菜の季節  

  台風11号が去っていきました。園芸部の畑はホッと一安心です。とおもいきや12号が明日にも沖縄をこえてぐっと本州に舵を切る予報だとか・・・この後の進路が不安です・・・もしかしたら、週末に暴風雨が大阪にこそっとやって来て畑を襲っているかも知れません。そこで、備えあれば憂いなしです。今週園芸部が夏野菜の収穫に乗りだしました。

 7月23日 台風が近づいたら 逃げる。避難する。これが基本である。頑丈な屋内にとじこもり台風が過ぎ去るのをじっと待つ。耳を閉じて。だが、逃げられない戦いもここ九中にある。園芸部の畑だ。今、春に植えた夏野菜がたおやかに収穫を迎えつつある。赤く実がなり立派になったうまいよトマト(写真1、恥ずかしそうに僕は甘いよスイカ(写真2)、自然に曲がってるのが本当のキュウリだぞ胡瓜、(写真3)・・・。

 悪夢がよみがえる。数ヶ月前・・・2~3月には、はくさい・大根など冬野菜を収穫するつもりだったことが頭に浮かんだ。台風にはやられなかったが、物盗りにやられた・・・鳥にやられたのだ。雀よりひとまわり大きな鳥に葉っぱがねこそぎいかれ、育つまもなく全滅に近かった。よく畑を訪問していた姿が目撃されていたのを知っていたのに・・・。冬だから大丈夫だろうと油断していた。葉っぱを食べられたら育つものも育たない。

 24日 収穫の夏 台風と昨日の大雨のせいで育つものも育たないことになっていては大変だ。畑を見に行く。作物は無事だった。だが、田畑は水没しそれまでの長雨で露草が激増していた。露草のお花は、紫色でカレンなのだが生命力が強く畑の畝をあらすやっかいな奴なのだ。ここ数日は、畑を守るため露草との戦いだった。園芸部顧問が動く。部員は軍手に鎌を持ち露草を刈る。まだ職場体験ではないがCUL!だ。毎日、交替で水遣りをし、大切に育てた野菜たち。畑には煙が漂う。独特な蚊取り線香のにおいだった。畑にいるだけで何ヶ所も蚊にさされてしまう夏である。かゆい。蚊取り線香と虫除けスプレーが必需品は園芸部の常識である。

 苗が小さいころは、ウリハムシに葉を食べられないよう、防虫ネットで畝を覆った。虫害を防いだ。葉が十分に育ってきたら・・・防鳥ネットの補修もした。トマトの芽かきや、トウモロコシの人工授粉もやり遂げた。大切に細やかに育ててきたのだ。野菜たちを慈(いつく)しむように。そうこうしてやっと育った野菜たちを今週順次収穫を開始した。露草を刈り取った部員たちはトマトのツルを切る。大きくなったキュウリもだ。スイカは、もう少し先のほうが甘いな、のでやめとく。部員たちの両手には野菜がいっぱい。笑顔もいっぱい。野菜たちは、宝石のように輝いてみえた。

 キュウリは部員のお母さんが浅漬けにし、トマトは丸かぶりが美味い。これからは、青じそが収穫を迎える(写真左上)。そうめんや冷奴にほどよく似合う。顧問は秋を見据え次の春の収穫物に思いを馳せていた。ひとあし早く園芸部の夏は終わった。もう振り返らない。

 顧問「夏は手入れがたいへんですが、収穫の喜びを考えたら大変さもいっぺんに千里の彼方まで吹き飛びます。収穫後は土づくりをして、エンドウやイチゴなど新たな作物を育てる計画です。」

園芸部の夏は終わった。もう夏を振り返らない。顧問