作品1  作品2  作品3

ジュリー・マネの肖像、あるいは猫を抱く子ども(写真1
ピエール=オーギュスト・ルノワール
1887年 オルセー美術館
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF – DNPartcom
 

人形を抱く子ども
アンリ・ルソー(写真2
1904-05年頃オランジュリー美術館
© RMN-Grand Palais (musée de l'Orangerie) / Franck Raux / distributed by AMF – DNPartcom 
 

トランペットを吹くアコ
モーリス・ドニ(写真3
1919年 個人蔵
© Archives du catalogue raisonné MD
Photo: Olivier Goulet 
  

美術館美術館へ出かけよう  本物は違う!   

 美術部は、夏休み企画の一つとして「美術館へ行こう」を実施しました。夏休みのとある日、大阪市立美術館へ総勢19名で行ってきました。徒歩7分の道のりでしたが、熱い!暑い!HOT!美術館では、こどもと画家の絆「こども展」を見学したのですが、名画に出会うとCOOLな心、落ち着くのはなぜなんでしょう。

 こどもと画家の絆「こども展」  この展覧会は、パリ・オランジュリー美術館で人気を博した企画展「モデルになったこどもたち」をもとに、日本向けに選定され、再構成された展覧会ということらしい。すばらしい市立大阪美術館。ルノワール(写真1)、ルソー(写真2)、ドニ(写真3)、マティス、モネ、ピカソなど18~20世紀に活躍した画家がこどもをテーマに描いた作品86点が出品されているのだ集合は9時。地下鉄千里中央駅南改札口だ。校舎内の活動場所を離れ、クラブ活動の一環として美術館へ出かけるなどは、今までの美術部ではありそうでなかった活動である。ここは、やはり「井の中の蛙大海を知らず」では、いけない。上には、上、かなり上がいることを肌で感じるために行くのだ。地下鉄天王寺駅で下車し、迷路のような地下改札口をぬって地上出口へと向かうぞう!ぞうといえば天王寺動物園だが、動物園にはいかない。暑い。行き交う人もまばらな公園を抜けたら、目の前に美術館が現れた(写真左上)。

 美術館内 平日ということもあって館内は大した混雑もなく空いている。引率されてやってきた他市の中学生と思われるグループとも多数出会った。生徒へは事前に鑑賞のワークシートを配布しており、各自で好きな作品を選んで感想を書く課題を与えている。夏休みが明けて提出するのだ。美術部は絵だけでなく文も鍛えるのだ。

 美術館内では鑑賞のルールとして禁止事項がいくつかある。カメラ撮影。ボールペンやマジックなどでによる筆記。大きな声でのおしゃべりなどなど。生徒へは事前に説明してあった。これで、九中生は注意されまい。「だめです!」。会場へ入ってすぐに係の人から注意された。えっ?シャープペンシルが禁止だったのだ。美術館によってはOKなところもあるが、ここでは禁止されていたのだ。うっかり八べえである。係員から声をかけられた生徒は一瞬いやな気持ちになったかもしれない・・・。「もー先生、シャープペンシルはダメだったじゃないですかっ」「。。。そうみたいやな。ご、ごめんなー。。。」何事も思い込みはいけない。

 ハプニングはあったが、さすがに切り替えの早い九中生。作品を前に黙々とレポートを続ける。自分の目で本物の作品に触れると、印刷物やインターネットの画像とは全く異なる感動が湧きあがるものである。本物の作品が放つ色彩の輝き、絵具の凹凸感、絵具に混ぜられた溶き油から感じられる濃厚な絵肌。鑑賞時間の約45分間が終わった。集合場所へ名残惜しそうに出てくる生徒たち。もうまもなく8月が終わる。金鳥の夏ではなく成長の夏。多くの体験を積んでくれたかな。二学期に、元気な顔で会えるのが楽しみだ。

本物の作品が放つ色彩の輝きを知ってほしい。顧問 T