学力向上タイトル SNS講演会 充実ここにもあり  

千里 九「うーん。篠原先生のSNS講演会。時代は、どこまでも進化しちょるんじゃ。情報は、クリックひとつ瞬時で世界じゃと。昔は、情報を伝えるのに、のろしを使ったもんじゃ。江戸時代の通信は、飛脚じゃった。江戸から京都まで125里余(約500km)の東海道を旅人は約十数日で歩いた。飛脚だと普通便で90時間!継飛脚(つぎひきゃく)だと、走って、走って48時間で着いた。すごい美脚。」(左写真:継飛脚(葛飾北斎「富士百撰 暁ノ不二」)

  2年2組 学級通信 「 ONE 」より

   ~~怒濤の二週間~   

 担任「私自身も知らないことがたくさんあり、本当に勉強になりました。私も活用しているLINEで起こりうるトラブルに関する話では、ぞっとしました。携帯の電話番号がもう新しい組み合わせがなく、携帯を解約されたものの使い回しであること(トラブルに巻き込まれ、解約したものが多い)にはびっくり。投稿した写真で場所の特定をすることができると知ったので、帰宅後、すぐに位置情報をオフにしました。みんなも既にいろいろと変更したりしたよな。していない人は早急に!!」継飛脚便で!

わたしもいつかはスマホ。・・・それを受けて、2組の生徒は考えた。考えることは学力向上につながる。 

●「私もいつかはスマホにすると思うけど、その時は、LINEの設定や写真を載せないようにしたい。」(そうだ。)●「GPSを消していなかったので、早く設定を変えないといけないと思いました。」(不必要な時はOFF)●「プリクラを載せているので、今日帰ったら顔の一部を隠すなどの加工しようと思います。」(目元ぱっちりで顔認識アプリを煙に巻こう)●「ゲームも完全無料のものを何個か持っているので、必要のないものは消していこうと思います。」(無料には裏がある)●「私は今、ガラケーでネットもつないでないし、LINEもしてないけど、今日聞いたことを覚えておいて、将来思い出したい。」(Don’t Forget!)●「変な写真を載せただけで、就職活動やこれからの将来に響くなんて恐ろしいことだなと思った。」(まるで時限爆弾)●「利用規約などでそれらの危険性などを見極めて使っていくことができたらいいと思います。」(不都合なことほど字はちいさい)

夜も眠れない。・・・なぜか。メールがくるからだ。グループメールだと、なおさら。基本3分以内に返信しなくてはならない。ここにとA~Eのグループメル友が存在するとしよう。「誰かポコパン(無料ゲーム)の命がなくなった。送って!」親友Aからのグループメールだった。竹馬の友B「送ったで。」俺のスマホの画面に現れた。奴の 反応は、いつも早い。10時を過ぎた。勉強の時間だ。親に怒られる。机に向かおうとしたら、メールの着メロが鳴った。隣人C「おれにも送って!」のメールだった。誰も反応しない。かわいそうだが、俺も反応しない。

 俺は数学の問題を解くことに集中する。メール音が、鳴る。無視はできない。画面をのぞく。相棒Dからだ。Dなら無視をしても大丈夫。とてもいい奴だから。・・・また鳴った。今度は、明日のクラブのことでクラブ友Eからの誘いメールだった。明日でええやん、と思いつつクラブ友EにOKの返信「何時から?」とつけくわえる。また、机に向かう。11時を回った。クラブ友Eから返事がまだ、こない。スマホをちら見、画面に変化はない。「こないな」。じゃ、問題を解き始めることに集中するか!と思ったらスマホが振動する。きた!!メール音だと親にばれるから、11時からバイブにしてあるのだった。クラブ友Eのメールを読む。やっぱり、やめとくの内容だった。そら、ないやろ。この悔しい思いを聴いてくれるのは竹馬の友、いまや水魚のマジ友のBだけだ。Bに水魚?いや、岩魚イワナ・・あかん。12時過ぎ、水魚のマジ友Bにメールを送った、返事がこない。5分が過ぎた。

返信しろよ。・・・朝まで待った。・・・水魚のマジ友Bは深海の眠りについていた。

問1:下線部竹馬の友の意味を書きなさい。問2:俺の一番の友達はA~Eの誰でしょう? 国語の問題ではなかった。スマホの問題だった!

 これでは、明らかに学力向上ではなく、学力衰退、学力低下を招くだろう。グループメールみんなで送信すれば怖くない!わけないやろ。九中全体にとっても、マイナスだ!それにグループメールを夜中までやっていたら、学校でお話することがなくならないか。

 送ったら、どうしても返信したくなる、読みたくなるのが人情だ。誰かが、止めねば。これは、個人や家族だけでは解決できない問題だ。友達、グループ、学校全体で考えないと。Silent Night は・・・9時か、9時半か・・・それ以降はみんなで送らNIGHT!誰もが送信しなければ静かな夜が待つ。夜は眠ることで、明日の学力向上につながる。

誰もが送信しなければ静かな夜が待つ。

千里九