学力向上タイトル 「平家物語から学ぶ

千里 九「源平の合戦のキーパーソンは与一だった。矢は討たねば当たらぬ。答案は書かねば正解にたどりつかぬ。」

マンホール

 那須与一 実験

   那須与一2

マンホール 那須与一(写真1)

那須与一を射る (写真2)

那須与一を射た (写真3)

国語の教科書揺れる舟の上の扇の的を射よ 

 昨日、九中恒例「マンホール写真コンテスト~君はマンホールカメラマン!~」で、”君の名”は香川県は「平家物語」シリーズのマンホールを紹介しました。屋島の戦いにおいて那須与一が弓を射るマンホール(写真1)・・・この場面は2年生の国語「平家物語」にも紹介されています(左写真)。おりしも今日は中間テスト最終日、2年社会科が実施され、「平家物語」はまさに試験範囲でした。

 2年社会科中間テスト 今回社会科のテスト範囲は鎌倉から室町時代ににかけてであった。「平家物語」は直接出題はされていなかったが鎌倉文化or室町文化かを問う基本問題として出題された。「平家物語」のなかに九中2年生になったら全員が知る人物がいる。那須与一(なすのよいち)だ。ナスの美味しい季節ではあるが、ナスの良い味噌炒めではないので混同しなようにしなくてはならない。

 さて、那須与一は2年生がまもなく教科書P137で習う。「屋島の戦い」のおり、「揺れる舟の上の扇の的を射よ」と平家が挑発(ちょうはつ)した。そこで源義経(源氏の大将)は、弓の名手那須与一を指名する。一度は固辞するも命令に背くことは許されず、的を射るために海に乗り出した。矢を射た!「扇は空へぞ上がりける」と見事扇を射た。沖では平家が感嘆し、「陸には源氏が箙(えびら)をたたいてどよめきけり」・・・那須与一、ナース!コントロール。

 那須与一を射る 果して那須与一の放った矢は扇の的に当たるものなんだろうか?ふつう当たらないよな。なんせ命を懸けた矢である。そんな事を実験した本なんてあるわけないな・・・あった。司書の先生が史書を探してくれた。歴史群像シリーズ 図説「日本武器集射手と的までの距離成(学研)」という本である。こんな本に出会う機会はめったにない。

 〈那須与一・・・そこで、現代の射手により、与一のように扇を射落とすことが可能であるのかを挑戦することにした。場所は神奈川県三浦海岸葉山の森戸海岸。当日は小雨混じりの天候ではあったが、実際に那須与一が扇に向かつて弓を引いた時と同じように、風も波も穏やかであつた。的までの距離は、平家物語の記述から算出して、60メートルの距離と設定した。舟に立てられた舟竿の高さは3メートルと仮定し、その先端に的を立てた(右図)。的の扇はほぼ半円で直径52センチ。実験は三人の射手が五本ずつの矢を引き、的を射中てることができるかを試した(写真2、3)。また、射手三人は那須与一と同年齢で,三人とも全日本学生遠的競技大会の優勝経験者である。的は的目身の幅半分くらいの振幅で左右にゆっくりと動いている。・・・もちろん、射手三人は、是が非でもあてる決意で扇の的に臨んだ。~本文より引用~〉

 世の中に、「平家物語」を再現し本にした人がいるのだからすごい。で、実験の結果は言わない。図書館で本を借りて調べて欲しい。この本は図書館にありマス。今の時代失敗から学ぶことは多々ある。失敗は成功のもと。テストはまさに失敗の場である。テストで手も足も出ない問題に出会ってもあせらない。矢は討たねば当たらぬ。答案は書かねば正解にたどりつかぬ、だ。中間テストが失敗?大丈夫。期末テストで一矢(いっし)を報いたい。

テストが終わったら図書館へ行こう 与一