学力向上タイトル 「人口いくら・・・約1億2700万人

千里 九「人口いくらとな?日本の人口は、ひろく人口に膾炙しているのは、だいたい約1億2700万人ぞ。で、世界の人口は78億だ。世界中では、毎年6千万人が亡くなり、ほぼ日本の人口に匹敵する1億3千万人が産まれている。」

 人工いくら1

人工イクラ2 

 人工イクラ3

スポイトで液を吸う(写真1)

スポイトから液を垂らす(写真2)

人工イクラ完成 (写真3)

 人工イクラ4 ~ 人工イクラをつくる ~  

  公立高校で、唯一校舎から太陽の塔が見える学校のキャッチコピーをひっさげ、茨木工科高校からは、トムハンクス似の白衣の先生に来ていただきました。この講座には、九中3年生16名が受講し、科学の不思議な現象に目からウロコ、気力充実の春夏冬!あき(秋)ない実験の連続で、生徒の興味関心も沸騰!70分があっという間のワクワク授業でした。

人工イクラをつくる前に 高級食材といえば、イクラをおいて右にでるものはない(左にはでるものはあるのか。)ほとんどの人が美味しいと感じるプチプチという食感がたまらないあのイクラをつくろうという授業である。今日の実験では、本物のイクラとの違いや、この技術の工業的な利用についての学習だった。先生「昔は、資源の管理が難しく、人工イクラは、需要があり、経済的にも利益がでた。が、今は、人工イクラを作る方がお金がかかってしまうので、作られなくなった・・・、物を作るということは、いつでも同じ味、同じ物が、何回作ってもできるということ。再現性というのですが、これが工業では、大事なことなんです。この技術は、年がら年中、イクラをいくらでも食べたいという人の欲求からできています。工業に求められているのは、人の欲求に答えることなのです。」ということで、実験は始まった。

 人工イクラをつくる まず、① 紙コップに「アルギン酸ナトリウム」1gをとり、水40mlを加えて割り箸でしっかり混ぜる。アルギン酸ナトリウムとは、食品の増粘剤、ゲル化剤、安定剤として古くから利用されている添加物で、天然海藻から得られた物質なので、食べても安全なのである。人工イクラは、カツオだしとか、微妙な味を入れてある。が、それではおもしろくないので、先生は、粉末ジュースの素を4種類用意されていた。先生「ぶどう味」生徒「おー」T「パイン味」S「おー」T「オレンジ味」S「おー」T「メロン味」S「おー」。口に入れても安全なものばかりを使っているので、完成したら試食しよう。S「おー」。生徒達は紙コップに好きな粉末ジュースを、おもいおもいに溶かす。これをひたすら混ぜる。「まだー?」まだ混ぜる。ひたすら混ぜる。科学とは忍耐なのだ。まぜたものをA液と呼ぶ。次に、透明のコップに水10mlを入れ、「塩化カルシウム」を1gを溶かす。これはB液だ。ここで、粉末ジュースを溶かしたA液をスポイトで吸い(写真1)、B液に1滴ずつ滴下する(写真2)。たまったB液を流すと、透明のコップには、いくらの世界が待っている。A液とB液を接触させると、ゲル化するのだ(写真3)。試食の時間だ。食感、ぷちぷち。噛んだら、ふわー。うわーいくらだ。味は、ぶどうだったけど。

S「イクラを作ると聞いて、店で売っているような赤く、鰹節の味がするものを想像していましたが、フルーツの味がするイクラを作ることを知って、驚きました。食べてみれば、プチプチという感触とブドウの味が合わさって、やみつきになるような味で、また食べたいとおもえるほどでした。」

工業に求められているのは、人の欲求に答えること  茨木工科高校先生