学力向上タイトル 「教材研究を重ねて授業力をあげる

千里 九「教材研究は、生徒理解と授業力向上のためにおこなう。それが、学力向上につながる。」

なまはげ

三内丸山遺跡  

 島津家 丸に十文字

秋田県 なまはげ(写真1)

青森県 三内丸山遺跡(写真2)

鹿児島県 島津家鎧甲(写真3)

裁判所~ 社会科 漫遊記 ~ 

 漫遊記とは気の向くままに各地を回って旅をすることで「黄門漫遊記」が有名です。諸国を漫遊することでいろいろなことが学べます。そこで8月9日に、社会科では公民の授業&地理の授業研究のため大阪地方裁判所(左写真)と大阪第1ビルを、漫遊してきました。

 大阪地方裁判所にて 3年生の夏休みの課題のひとつとして「裁判所」を見学し裁判を傍聴、レポートにまとめるという苦手な生徒にとってはハードルは高いが乗り越えてという課題がある。人に教えるにはまず己からと社会科教員も体験した。一行は12時30分に地下鉄淀屋橋駅改札に集合、地下の階段を上ればそこは御堂筋が南北に伸びていた。車の交通量は多い。一方通行なので車の進行方向が「南」だとわかる。東側に歩いて行くと5分ほどでモダンな中之島図書館と巡り会う。蔵書数は約55万冊。国の重要文化財に指定されている明治の建物にうっとりし、そこを通り抜け橋を渡れば裁判所だ。

 まず、ロビーで本日の裁判目録に目をとおし傍聴する裁判を決める。裁判は刑事裁判だった。傍聴席は半分ぐらい埋まる。正面には裁判官がひとり。向かって左側が弁護側、右側が検察席になっていた。事案は「窃盗」。別件で覚醒剤の疑いもある事件だった。内容は生々しくもあり、個人のプライバシーもあり省略する。もうひとつ「ひったくり・置き引き」事案も傍聴した。なぜ犯罪に手を染めてしまうのか?ただ単純になぜ?背後に抱える理由があり、複雑な情状もあるかもしれない。が、犯罪が割に合わないのは確か。2つの事案とも裁判が早く終わった。被告人が起訴事実を全面的に認めたからだ。傍聴後感想をのべあう。この事件に関してはえん罪の可能性は低いだろうな?あれはないだろう。控訴するだろうか?しないだろうな・・・などなど。公民の授業で主体的に参加できる「ヒント」をつかんだ。

 観光局(大阪情報発信センター)にて 裁判所の裏から出て大阪第1ビルにある観光局(大阪情報発信センター)に足を棒にしつつ向かった。ここは知る人ぞ知る場所である。8、9階に日本の各県を紹介するためのアンテナショップが入っているのだった。エレベーターで9階に上がる。降りたらそこは「福島県」。赤べこが迎えてくれるが震災の情報が生々しい。図書館で使えるパンフレットや資料をいただく。入れる手提げ袋もくれる親切がうれしい。隣は宮崎県。マンゴに目がひかれる。畜産がさかん。宮崎牛はさぞ、美味しいだろうな。続いて青森、岩手、秋田と東北3県を攻める。なまはげの人形(写真1)が迎えてくれた。歴史担当の先生は三内丸山遺跡(縄文の歴史を変えたすごい遺跡 写真2)のパンフに手が伸びる。

 北海道はでっかいどうを回ると再び九州、佐賀県に戻る。有田焼がいっぱい!唐津焼も並んでいる!キャッチコピーはロマンシングSAGA(ゲームとタイアップしてるようだ)!福岡は天神屋台の写真によだれも出る。この階の最後は鹿児島県だった。迫力ある鎧甲丸に十字(写真3)が歴史を感じさせる。島津のお殿様のものだろうか。8階へ降り7県を巡った頃には足がくたくた、日本各地を回った漫遊気分と疲労感を味わえた。資料収集担当の先生の両手には、4袋の手提げ袋がぶらSAGAっていた。

 各県の受付の横には職員採用案内やら、Jターン、Uターンのポスター、また体験移住のリーフレットまである。それぞれの自治体が過疎の問題に真摯にとりくまれている状況も把握できた。  

 主体的に参加できる授業づくり 社会科