学力向上タイトル家庭科の授業:ミートすぱ  

千里 九「あやや。中間テスト返し真っ只中の17日木曜4限目。今日もまたとてつもなくいい香りが、C棟から漂ってくるではないか。連日のおなかをくすぐるミートな匂いが・・なにごとぞ。」

          ~家庭科 調理実習~   "al dente"

 調理1「思春期のわが子とどう向き合うか~『第2の誕生』を援助するために」。先日PTA北ブロックの講演会で立命館大学の高垣教授がお話しされたタイトルです。先生は、今の子ども(中学生)は、 いい学校に入るため勉強しなさいと走らされている。大人になるための葛藤と向き合えず走らされている。親のために子どもがいるのではない。いつまでも親がしいたレールを走らせるのはよくない。大人とは、自分のレールをしいていける人。自分の人生の主人公となる過程が思春期なのだから・・・・。なるほど!そうだったのかというお話でした。

 そこで、思春期ストライクゾーンど真ん中!2年生の調理実習です。お米を研ぐ・包丁を持って調理をするといった経験が乏しい生徒がいます。『親は子に、いつまでも魚を釣ってやるのではなく、早いうちに魚の釣り方を教えてやってほしい。』親は、けがをするのではないかと心配して、また時間がかかりすぎて手を出してしまいがちですが、ここの辛抱を乗り切った時、子が一歩生活の自立をしたことになります。(九中生の皆さん、台所にたとう!)

家庭科の時間(34限 2年8組)  

 C棟1階どんつきは今日も調理室であった。今日から2年生は、調理実習に入った。今日の調理のメニューは「スパゲッティ ミートソース&フルーツのヨーグルト和え」である。教科担当の大野Tが、魚の釣り方じゃなく作り方を伝授した。
ポイント ミートソースは、缶詰やレトルトのものが多く出回っているが、材料から手作りしたものとは、味も栄養もひと味ひと栄養違う。まずは、ミートソースからだ。
タマネギとニンジンを、みじん切りにする。油を熱し、中火で炒める。
ひき肉を入れたら強火の出番だ。おっと、小麦粉も忘れてはいけない。水と固形ブイヨンを入れ、ふたをして弱火で煮込もう。トマトピューレとケチャップを加えこげないようにかき混ぜる、おっとと、塩とこしょうを忘れてはいけない。味見をしてOK。

調理 スパゲッティは、アルデンテ(パスタ調理2を茹でるときの理想的な歯ごたえのある茹で上がり状態)に仕上げたい。それにはたっぷりの水を沸騰させる必要がある。まだ?もう入れていい?スパゲッティの束を放り込みたい生徒。まだ、まだ。いまだ・・・こうじだ。扇の形にされたスパゲッティが、鍋に放りこまれた。(右写真)時間ぴったりにあげることがアルデンテにつながる。 その横で、フルーツのヨーグルト和えにとりかかる。キウイやリンゴを器用にイチョウ切りする生徒がいる・・・かろやかな包丁さばき・・・。包丁使いが上手い男子も当然いる。「○○のオーナーシェフみたい」と声がとぶ。その横の横では、大野Tと助手の先生が使った道具を洗うよう指示していく。汚れたところを生徒が拭いていく。「オリーブオイルは加減しなさいよ。つくるのとかたづけるのは同時進行やで」・・・。昨日のデジャブ?( 一度も体験したことがないのに、すでにどこかで体験したことのように感じること)             
完成 出来上がった。1班が一番早く調理が終わった。大野調理3 Tから粉チーズが配られ、粉チーズがスパゲッティにふりかけられる。では、手をそろえて「いただきます!」(右写真)。

 アルデンテじゃない班はそれなりにミートスパがジャストミート(出会い)し、アルデンテの班は、美味しさがお口の奥地にひろがった。調理・・・手先を動かすことが大脳を活性化し学力向上する。それは自立の第一歩だ。九中生は、またひとつ人生の主人公にアルデンテ。なるねんで。

おとなとは人生の主人公になること
高垣 教授