4月25日 2号 全国学力調査から
国語:読解力を知る
「やられましたわ。この千里 九とあろうものが・・・。あれっとやられたのは全国学テ 国語Aの③の二の問題(今朝の新聞に問題と解答あり)です。1,2年生も数学は難しいだろうけど国語は、いつでもどこでもチャレンジできる。間違ってもいい。チャレンジこそが国語力上達の近道ぞ。ひっかかったのは下のもんだい。できた人はどんなもんだい!といばれます。」
③図書委員会では、読書を推進するためのキャラクターを募集し、選考を行いました。次は、【選考会で出された意見】と、それをもとに図書委員の中山さんが書いた図書だよりの【記事の下書き】です。これらを読んで、あとの問いに答えなさい。
【選考会で出された意見】
・キャラクター候補 「本だなん」
○ 本棚をもとにしたキャラクターなので、本の印象が強くてよい。
○ 楽しそうな雰囲気が出ていてよい。
○ 楽しそうな雰囲気でよいが、読書を勧めている感じがしない。
・キャラクター候補 「読むゾウくん」
○ キャラクター名の言葉の響きが読書を勧めている感じがしてよい。
○ 耳やしっぽのデザインが面白くてよい。
○ デザインは面白いが、身近にいる動物の方がよい。
【記事の下書き】
・キャラクター候補
読書を推進するためのキャラクターが、「読むゾウくん」に決まりました。 選考会では「本だなん」との決戦になりました。
「本だなん」については、本の印象が強いし、楽しそうな雰囲気が出ていてよいという意見が出ましたが、読書を勧めている感じがしないという指摘がありました。「読むゾウくん」については、[ ] デザインが面白いし、キャラクター名の言葉の響きが読書を勧めている感じがしてよいという意見が支持されました。これらの意見から、読書を推進していくには「読むゾウくん」がふさわしいということになりました。(一部省略)
問二 【記事の下書き】の[ ]に当てはまる言葉を、 線部「『本だなん』については、……という指摘がありました。」の書き方を参考にして、二十字以上、二十五字以内で書きなさい。
千里 九「本だなん」も「読むゾウくん」もいい名前だな。やっぱり「本だなん」の方がいいかな、と試験中には考えないでおこう。ここは客観的に冷静に問題を解こう。
さて、このての問題の正解は、前門の虎、後門のオオカミ(前後の文章)にあると習ったことがあるぞ、しめしめ。しめはソバにかぎる。答えはすぐソバにあるのだ。つまり前の文章から、ここは「本だなん」の欠点を書けばいいのだとおおいなる勘違いをしたり、後の文章から判断して「読むゾウくん」のいいところが正解だと思い、親しみやすい・耳やしっぽのデザインがいいよねと自分の意見を書くなどと早合点してしまう。で、千里 九は こう書いた。「本だなん」の漫画の態度から「読むゾウくん」については[えらそぶってない態度がいい]と書いてしまったのだ。
解説 この問題は、【記事の下書き】が【選考会で出された意見】をまとめたものであることに気づく必要がある。「本だなん」のまとめ方はまず長所を書き、その後短所を書いている。「読むゾウくん」ではまず[ ]の後に長所が述べられている。ここがミソ。
( )の後に「読むゾウくん」のデザインや言葉の響きなど長所が書いてあるのだから・・・うふふ。ここは短所を書いてよね!さすれば正解が待っているのだ。この問題では答えは前後にあるというテクニックだけでは通用しない何かがある。本文全体を俯瞰(ふかん)見渡す力が求められている。
解答例:・・・[身近にいる動物の方がよいという意見が出ましたが]・・・
全体を見渡す力をつけるのは普段から文章をていねいに読むことです。