ミレーのきもち、ルソーのきもち
5年生 道徳
今回は「ミレーとルソー」というお話をもとに
友情や信頼、やさしさについて考えました。
今では世界的に有名なミレーとルソーという画家ですが、
生活が苦しいミレーの描いた絵を友人であるルソーが匿名で買い、
その絵をルソーの家で飾っているのを見たミレーが
真相を知って涙する実話をもとにしたお話です。
先生が「自分がミレーだとして、自分ならいくらで売りたいですか?」の質問に
子どもたちは「ルソーは友だちだからタダであげるよ。」
「生活に困っていてホームレスの人ならタダであげる。」
「友だちのルソーと知っていたら2万円ほど、知らない人だったら10万円かな?」
すかさず「どうして知らない人だと値段が上がったの?」と返すと、
「ルソーは友だちだから。もし、ルソーが自分の絵をほしいと言ってくれていたら、タダであげる。」
「でも、感じ方によってはイヤだと感じるかもしれない」との意見も。
「友だちとわかっていて、高額の金額を要求すると思うか?」との質問には、
「それはない。」「友だちとわかっているなら、安くする、もしくはタダ。」との意見が出ました。
ルソーは自分が買ったと言わずに買いたい人がいることをミレーに伝えたからこそ、
200フラン(今の価値で40万円くらい?)をミレーも受け取ったのでしょう。
友だちとわかっていれば、いくら貧乏であっても友だちからは受け取らなかったかもしれません。
ルソーのついたウソは、やさしさのウソだったのですね。
一口に「友情」といっても、こういう時に友だちのために考え抜いて行った行動に、
友情とは何か?やさしさとは何か?
子どもたちはルソーの立場、ミレーの立場になって考えることができました。
ちなみに、ミレーの有名な「落穂ひろい」や「晩鐘」は見たことがある人もいると思います。
美術館にあるような絵画を見て、実は裏でこのような友情が育まれていたということを知るのも
音楽や絵画の楽しみでもありますので、
興味を持った人は、ぜひ調べてみてほしいと思います。
