被爆体験伝承者講話

 

6月2日(月)に広島から被爆体験伝承者の山口さんにご来校いただき、

修学旅行を3日前に控えた6年生にご講話いただきました。

原爆はなぜ落とされたのか。

原爆はどれくらいの威力なのか。

原爆によってどんな被害があったのか。

原爆孤児とは。

実際に10歳で原爆孤児となって戦後を生き抜かれた山口さんのお父様のお話を含め、

あの日、広島でどんなことがあり、どんな思いをして亡くなり、

どんな思いをして毎日を送っていたのかなどをお話しいただきました。

 

最後におっしゃった「みなさんが今日知ったことや、修学旅行を通じて学んだことを

他の人に伝えることで、核兵器の恐ろしさや平和の尊さがつながっていくんですよ。」

「今日からみなさんが伝承者です。」というお言葉がとても印象的でした。

子どもたちは時に絶句、時に「そんなに酷かったんだ…」とため息を出しながら、真剣に聴き入っていました。

 

お話の後、質問をさせていただきました。

 「写真を見て、原爆とは残酷だなあと思いました。」

 「思っている以上に原爆の被害は悲惨だったことがわかりました。」

 「お父さんから原爆孤児の話を聞いたとき、どんな気持ちでしたか?」

 「3つ目の原爆はどうなったのですか?」

質問タイムが終わり、講演が終わっても、何人もの人がその場に残って1対1で質問をしている姿が印象的でした。

 「沖縄でなぜ戦闘が行われたのですか?」

 「2番目に予定していた小倉には、なぜ原爆は落とされなかったんですか?」

 「長崎では何人の人が亡くなったのですか?」

 「動員学徒は、具体的にどんな作業をしていたのですか?」

 「原爆を落としたアメリカの罪はどうなるのでしょうか?」

 「同じ人間なのに、どうして人は戦争するんですか?」

たくさんの写真を見ながらお話を聞いたからこそ、

子どもたちからは戦争をしたり核兵器を使う人間への素朴だけれど核心に迫る疑問がたくさん生まれたようでした。

国同士の戦争はしていなくても、今の日本ではいじめによって命を失ったり、ずっとつらい思いをしている人もたくさんいます。

みなさんがこの平和学習の中で、どうすればこのような悲しいことをせずに済むようになるのか、

どうすれば人と人が平和に仲良く暮らせるのか、たくさん調べて、たくさん考えて、たくさん議論していってほしいと思います。