みんなちがって、みんないい
人権教育講演会
11月25日、人権教育講演会として多文化共生教育をテーマに
豊中市教育委員会の金さんにお話をしていただきました。
ただ、連休明けでお休みの人が多かったため、
対面式ではなく低、中、高学年でオンラインでの講演となりました。
そのため持ってきてくださった韓国の衣装やトルハルバンなどを
実際に見てもらえず、テレビを通してみることになりました。
日本人の家に韓国人と中国人が遊びにきて一緒にご飯を食べたところ、
こんな光景がうまれます。
日本では、食卓に出された食事はみんなきれいに食べ切ります。
残すなんて、失礼に当たる!と考える人は多いですが、
中国では、食卓に出された食事は全部食べ切らず、残すことがマナーです。
これは「出された食事を食べ切れないくらいのご馳走でした。」という意味になります。
また、日本ではお茶碗は手で持って食べるのがマナーですが、
韓国では逆に置いて食べるのがマナー。
お隣の国なのに、国による違いを知らなければ、
お互い「なんてあの国の人はマナーが悪いんだ!」と思ってしまいがちです。
だからこそ、お互いのちがいを知ることが大切なんですね。
韓国ではクリスマスや誕生日ケーキには、いちごの代わりにトマトを乗せます。
また、お正月には両親に対して子どもたちは座って深々と両親におじぎをすることで、
お正月の挨拶を行います。
日本の人たちからすると、「えぇ~トマト~?おいしくなさそう!」「なんか親に土下座しているみたい!」
と思ってしまうかもしれませんが、韓国のことをきちんと理解していると、
「なるほど~そんなちがいがあるんだ。」「韓国の文化ももっと知ってみたいな」と思えるでしょう。
男の子の正装はピンクの上下、女の子の正装は赤いスカートに虹色の上着です。
「えぇ~男の子がピンクなんて、女の子みたい!」なんて思う人がいるかもしれませんが、
ピンクは女の子専用の色ではないですよね。
金さんは小さいころ、日本の友だちに韓国出身ということで名前や文化がちがうせいで意地悪をされたことがあるそうです。
「お隣の国同士、馬鹿にしたり、いじめたりせず、相手のことを理解して仲良くしてほしい」
と金さんはおっしゃいます。
高川小学校もいろいろな国をルーツにもつお友だちがいます。
近所にもいろいろな国の人が住んだり働いたりしています。
お互いを尊重し、仲良くしていけるといいですね。
最後に韓国の済州島(チェジュ島)の昔話「三年峠」を読んでもらいました。
峠道で転んでしまうとあと3年しか生きられなくなるという言い伝えのある峠で
転んでしまったおじいさん。元気がなくなって寝込んでしまいました。
でも、逆転の発想で2回転んだら6年生きられる!3回転んだら9年生きられる!と教えてもらい、
ゴロゴロと三年峠を何度も転がることで長生きができた、というお話です。
一見、3年で死んでしまう!というネガティブな思いにとらわれてしまうのではなく、
こうやれば楽しく過ごせるというアイディアで、ポジティブに生きることの大切さを教えてくれる昔話でした。
みなさんも、お互いの違いを知り、お互いのよさを学び、常識にしばられることなく、自分らしさを出して、
これからの常に変化し、不確実で、複雑で、あいまいな世の中を生きていってほしいとおもいます。
