校長室から運動場を眺めると、一本の大きな木が目に留まります。校舎のどこから見ても、この木は目に留まります。

この木の根元付近には「求学」(求めて学ぶ子どもの育成)の碑があります。

この木を見ると「学力の樹」を思い浮かべます。

「学力の樹」とは、子どもたちに育む学力を「一本の樹」ととらえます。「葉」は「知識・理解」、「幹」は「思考力・判断力・表現力」、「根」は「学びに向かう力、人間性、社会性等」。葉・幹・根のそれぞれは、どれも大切でバランスよく育むことが肝要です。

葉・幹・根は、バランスよく育むことができているか。

その中で最も大事な部分は「根っこ」。丈夫な根っこがあって、幹や葉を支えることができます。木が育つ土壌も大切です。学校・家庭・地域がつながり、「元気」や「夢」「希望」のある栄養たっぷりの土壌で、大池っ子一人ひとりの「学力の樹」を大きく育んでいきたい。

そんなふうに、運動場にあるこの木を見ながらいつも思うのです。

「根っこ」については、こんな言葉があります。

「根を養えば  樹はおのずから育つ」東井義雄 

「夢はでっかく  根は深く」「花を支える枝  枝を支える幹  幹を支える根  根はみえねんだなあ」相田みつを

学校・家庭・地域がつながって、子どもたちの「学びの根っこ」をしっかりと育んでいき、仲間と共に育ち伸びていける大池小学校をつくっていきたいです。

この「学力の樹」は、今年度、学校教育経営方針に入れています。

※「学力の樹」は、志水宏吉教授の学力のとらえ方を参考にしています。志水宏吉『学力を育てる』(岩波新書 2005 年)等