桂九の一さん  落語体験  和楽器

 落語:桂九ノ一さん(写真1)

落語:落語体験 (写真2)

落語:和楽器の紹介(写真3)

 11月2日火曜日は人権教育講演会でした。テーマは「学校寄席~先輩の生き方に学ぶ」です。上方落語協会の桂九ノ一さん(写真1)におこしいただき、落語家になられたいきさつやエピソード、落語体験(写真2)、落語のおとも和楽器の紹介(写真3)、伝統芸能を語って演じてくださいました(下写真)。演目は「時うどん」等です。人権教育講演会

 先輩の生き方に学ぶ。

 講演の目的は、「人権、生き方、仕事などについて落語を通じて考える機会をもつ」であった。講演は密を避けるため、講師の方には申し訳ないが学年毎に3回講演でお引き受けいただいたのである。感謝。感謝。お越しいただいた上方落語協会の桂九ノ一さん、月亭希遊(つきていきゆう)さん、お囃子の岡野鏡(おかのきょう)さんありがとうございます。

 さて、講演会は、1.2時間目(1年生 8:55~)、3.4時間目(2年生 10:55~)、5.6時間目(3年生 13:30~)におこなっていただいた。お話しには普段なかなか触れることのない古典芸能の落語の世界や、お仕事、これからの生き方や考え方などのヒントが詰まっているはずだ。九中PTAの方にも同じ舞台を観賞していただいた。舞台は整った。

 先輩は落語家だった。桂九ノ一さん(九中卒)、月亭希遊さん、岡野鏡さん お願いします!

 落語は想像力がたよりの一人話芸である。一人芝居だ。九ノ一さんが高座にあがった。あがったが緊張はしない。巧みな話芸で生徒達を落語の世界に引き込む。まずはショートな小話で九中生の想像力をかきたてる。「ハトが何か落としていった」「ふーん」、「向こうから坊さんがきた」「そう」、「二人来た」「そうそう」・・・、表情と落ちに笑いがおこる。ここで笑えないと落語は成立しない。生徒達の代表が落語を体験した(写真2)。センスを箸に見立てうどんを食べる。センスをとっくり(3年生はビール)に見立てお酒を飲む。表情やしぐさからセンスが箸やとっくりに見えてくるから不思議だ。九中生のセンス、才能アリと褒めていただいた。

 どうして落語家になったか?落語家になるには?キャリア教育を語られた。徒弟制度である。師匠に弟子入りし3年ほど修業してはじめて落語家になる。落語家は弟子入りしないとなれない不思議な世界だと知る。落語の出ばやしに和楽器はかかせない(写真3)。拍子木、大太鼓に締太鼓、三味線、どら等を使って雨や川、雪の音を表現する。見えないものが見え音が聞こえてくる。落語は聞く人の力も試されるのだ。九中生は想像力を働かせた。落語の演目は、「動物園で働く男の人のお話」、締めは、「時うどん」にかぎる。素晴らしい話芸に体育館が包まれた。終了後1年生が質問した。「失敗したことはありますか?」「毎日が失敗の連続です。失敗を糧として明日の自分を越えるのが落語です」(昨日の自分やろ、と鏡さんから突っ込みが入る)笑い響く体育館、先輩桂九ノ一さんの生き方や話芸は九中生の感性に届いた。九ノ一さん「皆さんしっかりと落語の世界にくいついてくれました。さすが我が後輩!」 

 来校された保護者「ライブで初めて落語を聞き知らないことを知ることができました。コロナ禍で笑うことが少ない中で、中学の時に生の落語に触れ笑うことは、生徒にとっても良い経験になったと思います。反応もとても良かったし」 

九中生 秋のたよりは 想像力