夏休み、女優の大橋 梓さんが講師を務める「こころひらく演劇教室」(豊中市後援)に、本校の児童と卒業生(第十三中)が参加し、本格的なラジオドラマの制作に挑戦しました。

今回制作された作品は、「シルバーライニング」(脚本・演出:大橋 梓さん)。

先日、そのラジオドラマを聴きました。

物語の中で、特に印象に残った一場面があります。

小学校の図工の時間。

先生から「りんごを見て、りんごを描きなさい」と言われたのですが、「ゆかり」という子は、黄緑色の色鉛筆でりんごを描こうとします。

「あなたは、そのとおりにしていますか? 全然言ったとおりにしていない。目の前のりんごは何色ですか?」

「赤色です」

「目の前のりんごと同じ色の色鉛筆を持ちなさい」

しかし、その子は言います。

「先生はりんごを描きなさいと言ったけど、赤いりんごを描きなさいとは言わなかった」

おばあちゃんが育てている青いりんごを思い浮かべていたのです。

「みんなが赤色でも、私のりんごは黄緑です」

その言葉が、心に残りました。

そのやりとりを見ていた「あおい」という子ども。

放課後、あおいはゆかりに「ゆかちゃんの絵、好きだよ」と伝えます。

そして、こう思うのです。

大きくなったら先生になって、ゆかちゃんみたいな子をほめるんだ。

この一場面が、私の心に強く残りました。

時が流れ、あおいは先生に、ゆかりは自分のセンスを生かしたネイリストになります。

二人の人生を描いた物語を聴きながら、考えました。

私たちは、子どもたちの姿を、どのように見ているのだろう、

そこに目を向けることが、大切なのではないでしょうか。

先日、本田秀夫先生の『にじいろ子育て』を読みました。

児童精神科医の本田先生は豊中市のご出身で、YouTubeでも子育てについて分かりやすく発信されています。私も拝見する中で、たくさんの気づきをいただいています。

本を読みながら、子ども一人ひとりの個性を大切にすることについて、あらためて考えました。

好きなこと。嫌いなこと。得意なこと。苦手なこと。

まずは、その子のことをよく知ろうとすること。

そして、「こうなってほしい」という願いや期待を持ちながらも、それを子どもに押しつけていないか、自分自身の関わり方を振り返ること。

一緒に遊ぶときも、声をかけるときも、ほめるときも。

その子に合った関わり方は、一人ひとり違うのかもしれません。

「黄緑のりんご、いいね」

あおいが心の中で思った、そのひと言。

子どもの個性を認めることは、特別なことばかりではないのかもしれません。

目の前の子どもが何を感じ、何を考えているのか。

まずは、そこに耳を傾けることから始まるのだと思います。

大池小学校の子どもたちが、それぞれの色で、自分らしく学び、成長していけるように。

私自身も、子どもたちから学びながら、一人ひとりをよく知ることを大切にしていきたいと思います。

 

声で輝く。ラジオドラマという表現の世界 (

 

 

ぜひ、ラジオドラマをお聴きください

今回の作品「シルバーライニング」は、Spotify、Apple Podcastsで公開されています。

声と音で紡がれる物語の世界。子どもたちや卒業生の挑戦を、ぜひお楽しみください。

 

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