7/24 小中合同研修会 上野小学校にて ~先生たちも学んでいます~
夏季休業中にも関わらず、たくさんの参加者があり、十一中校区の先生方とともに学び、有意義な時間を過ごしました。
合計100名(11中⇒30名、上野小⇒45名、少路小 25名)が、小中9年間を通じて児童・生徒たちに育成したい資質・能力について考えました。

・前半は2校の先生からの提案授業(モデル授業)を見学・体験し、その授業について全員で協議する
・後半は佐藤寿仁教授(岩手大学)から講演を聞く 形の合同研修でした。流れと感想(参加者アンケートより)は以下の通りです。

1.ねらい 小学校・中学校それぞれの授業実践を共有するとともに、協議や講演を通して小中を通じて育成したい資質・能力について理解を深める。また2学期以降の授業改善に活かし子どもたちの学びの質の向上につなげる。

2.テーマ 小中を通して授業で育てたい資質・能力
授業の中で児童、生徒に身に付けさせたい力を意識する授業づくり
(提案者) 豊中市立第十一中学校 熊坂 元太
①課題から身に付けさせたい力を考える。
赴任後、学力の高さや、授業に向かう姿勢の良さには驚かされたが、コミュニケーションの取り方や相手の気持ちを考える力などに課題を感じた。
⇒(生徒の良さと課題をふまえて)授業の中に、他者理解の力を育むことができる活動を取り入れる。
②実践例⇒授業の中で行った一例を紹介。
単元 中学1年生理科 生命 肉食動物と草食動物
・ペアで草食動物と肉食動物どちらかの役になり、肉食動物が草食動物を狩る場面を演じてもらう。
演劇的手法(ロールプレイ)
「自分ではない誰か」になりきることで、他者の視点や感情を深く理解(他者理解)し、自己理解を促す。
③まとめ⇒授業の中で指導する側がつけさせたい力(認知能力、非認知能力をバランス良く)を意識して授業を行うことが大切だと考えた。

上野小学校からは、6年 算数 山根呼々路 先生の授業プレゼンテーション
3.研修のゴール 本研修を通して、参加者一人ひとりが2学期に実践する授業改善の具体を1つ以上明確にする。
4 .日時 2026年7月24日(金) 14時00分~16時10分
5 .場所 上野小学校 体育館
6 .参加対象者 第11中学校、少路小学校、上野小学校に在職する教職員
7 .講師 佐藤寿仁先生 岩手大学 教育学部 准教授

8 . 当日のスケジュール
14:00~ 開会・趣旨説明
14:05~ 上野小学校 授業プレゼン(20分) 発表者 山根 呼々路 教諭 小学6年 算数
14:25~ 第11中学校 授業プレゼン(20分) 発表者 熊坂 元太 教諭 中 学1年 理科
14:45~ 協議会 10分
休憩
15:00~ 講師による指導助言(10分)+ ご講演(60分)
16:10~ 閉会・アンケート回答
参加者アンケートより
本研修会は、授業改善および小中連携を目的として開催、小・中学校の授業実践と佐藤寿仁先生(岩手大学)による講演を通して、子どもの学びの実態を深く理解し、授業改善の方向性を確認する機会になった。参加者アンケートには、授業者への具体的な称賛、改善への示唆、そして校区全体の学びの方向性に関する前向きな意見が多数寄せられた。以下、アンケートより一部抜粋
◆授業プレゼンテーション①(上野小学校 6年算数 山根呼々路先生)
1. 身近な題材を用いたデータ活用が、子どもを自分事として学びに引き込んでいた。
2. 平均だけでは判断できないことを体験的に理解できる構成が非常に良かった。
3. データを多角的に見る力を育てる授業で、批判的思考の育成につながっていた。
4. Formsを活用した集計・可視化が自然で、ICT活用の良いモデルとなっていた。
5. 導入の題材が魅力的で、子どもの興味を強く引き出していた。
6. 実生活と算数が結びついており、算数の価値を実感できる授業だった。
7. 子どもがデータを根拠に自分の意志を説明する姿が印象的だった。
8. データの偏りや特徴を読み取る力を育てる工夫が随所に見られた。
9. 「使える算数」を体験できる授業で、算数が苦手な子にも届くと感じられた。
10. グループで意見を出し合う場面が、学びの深まりにつながっていた。
11. データ比較を通して、子どもが自然と問いを生み出していた点が素晴らしかった。
12. 授業のテンポがよく、短時間でも学びが凝縮されていた。
13. 子どもが自分の判断を根拠とともに語れるようになる構成が秀逸だった。
14. 代表値(平均・中央値・最頻値)の違いを体験的に理解できる教材選びが見事だった。
15. 行事と関連づけることで、学習の必然性が生まれていた。
16. データの傾向を読み取る力が確かに育っていると感じられる実践だった。
17. ICT活用により算数の敷居が下がり、楽しさが増していた。
18. 子どもの“やりたい”を引き出す授業デザインが参考になった。
19. 社会の問題をデータから考える姿勢を育てる授業であった。
20. 次期指導要領の方向性(活用・批判的思考)に合致した質の高い授業であった。
◆授業プレゼンテーション②(第十一中学校 1年理科 熊坂元太先生)
1. 理科でロールプレイを取り入れる発想が新鮮で、強い学びの効果を感じた。
2. 動物の行動を“なりきって考える”ことで、知識が深く定着する構成が素晴らしかった。
3. 他者理解・自己理解を授業の目的として明確に位置づけていた点が印象的だった。
4. ロールプレイが自分事化を促し、学習への没入感を高めていた。
5. グループで役割を相談する場面が、安心して取り組める環境づくりにつながっていた。
6. 行動の理由を考えることで、子どもが主体的に学んでいる様子が伝わった。
7. 支援教育やSSTにも応用できる実践で、校種を超えて価値があると感じられた。
8. 日々の授業に“+1”の工夫を加える姿勢が、授業改善のモデルとして参考になった。
9. 「何を目的とするか」を重視した授業デザインが非常に明確だった。
10. ロールプレイ後に教科の言葉で整理する流れが、学びの深化につながっていた。
11. 中学生でも安心して取り組めるロールプレイの構成が見事だった。
12. 他者の立場に立つ経験が、コミュニケーション力の育成にもつながっていた。
13. 子どもが自分の考えを語りやすい雰囲気づくりが丁寧にされていた。
14. 学習内容と生活課題をつなげる視点が非常に効果的だった。
15. ロールプレイを通して、子どもが“気をつける点”を自ら発見していた。
16. 授業者の問題意識(他者理解の不足)を授業改善につなげている点が素晴らしかった。
17. 子どもが安心して表現できるよう、場の設定が丁寧だった。
18. 他教科(国語・道徳)にも応用できる可能性を感じる実践だった。
19. ロールプレイが学習の目的と自然につながっており、無理のない構成だった。
20. 校区の課題に真正面から向き合った授業で、学びの方向性を示す実践だった。
◆ご講演(岩手大学教育学部 准教授 佐藤寿仁先生)
1. 意味理解の重要性を再確認できる内容で、授業改善の方向性が明確になった。
2. 子どもの誤答の背景にある認知のプロセスを丁寧に示していただき、非常に学びになった。
3. 「使える算数」への転換の必要性を強く感じた。
4. 小中の学びの系統性を意識する重要性がよく理解できた。
5. 子どもの困り感に寄り添う姿勢の大切さを改めて実感した。
6. 次期指導要領の方向性を具体的な問題と結びつけて説明していただき、理解が深まった。
7. 対話を通して認知を獲得するという視点が、授業づくりのヒントになった。
8. 自身の算数の苦手経験と重ね合わせて、意味理解の大切さを痛感したという声が多かった。
9. 子どものつまずきを丁寧に拾うことの重要性を再認識した。
10. 「放任ではなく支援・介入」という視点が、深い学びの本質を理解する助けになった。
11. 誤答例の提示が、子どもの多様な認知のあり方を理解するきっかけになった。
12. 学習の系統を踏まえた指導の必要性を強く感じた。
13. 子どもの悩みに耳を傾けることが、学習改善の第一歩であると気付かされた。
14. 教材研究の方向性が明確になり、夏休みの学びにつながるという声があった。
15. 小中連携のポイントが具体的に示され、校区全体で共有すべき視点が明確になった。
16. 認知のプロセスを丁寧に説明していただき、他教科にも応用できると感じられた。
17. 子どもの意味理解を中心に据えた授業づくりの重要性が深く理解できた。
18. 実際の問題を使った説明が非常にわかりやすく、授業改善に直結する内容だった。
19. 「知識と知識を結びつけて使う力」を育てる視点が、今後の授業づくりの軸になると感じた。
20. 校区全体の学びの方向性を示す講演であり、非常に価値の高い時間だった。
◆まとめ
次年度に向けて、以下の点が重要であると考える。
1. 小中連携のさらなる強化
学習の系統性を踏まえ、校種間で「どこまでできているか」「どこでつまずくか」を共有する場を継続的に設ける。
2. 授業の“自分事化”を促す教材開発の推進
身近な題材・生活課題・社会的テーマを取り入れ、子どもが主体的に学びに向かう授業を増やす。
3. 意味理解を中心に据えた授業改善の継続
誤答分析・認知プロセスの理解をもとに、子どもの困り感に寄り添う授業を校区全体で推進する。
4. 他者理解を育む活動の校種横断的な共有
ロールプレイや対話活動など、コミュニケーション力を育てる実践を小中で共有し、連続性を持たせる。
引き続き、小中学校の職員同士がつながり、授業改善を図りながら、子どもたちが安心・安全に過ごせる居場所づくりを行っていく。
