であいとつながりをもとめて

   学校教育自己診断の結果より

 12月に実施させていただきました「学校教育自己診断」の結果が出ました。この紙面を借りて項目に分けて、報告させていただきます。なお、肯定的評価を(よくあてはまる、ややあてはまる)の数値で見ることとし、経年比較と学年推移がわかるように、【前々回→前回→今回】(1年・2年・3年)の数値をあげています。(学年推移のグラフについては、別紙のとおりです。)

 

<保護者アンケートから>

1.教育活動全般について

「1.保護者・地域の願いに答えている」【63→85→86】(82・85・90)

「5.生徒指導の方針に共感できる」【65→79→77】(72・77・84)

「8.先生は子どものまちがった行動を厳しく指導してくれる」【69→82→80】(80・69・93)

「10.いじめや暴力のない学校づくりに取り組んでいる」【65→78→84】(79・80・92)

「11.将来の進路や職業などについて適切な指導や情報交換を行っている」【49→69→66】(53・64・82)

「16.生命を大切にする心や生活のルールを守る態度を育てようとしている」【67→80→86】(78・86・92)

「17.子どもに人権を尊重する意識を育てようとしている」【55→78→83】(80・84・85)

◆学年が進行するにつれて、保護者の理解(信頼)が上昇する傾向が強いことが見てとれる。「子どもの人権が尊重される学校づくり」の取り組みが、学年が上がるにつれ少しずつ実感されるのだと思われる。

2.保護者・教職員の関係及び家庭との連携について

「2.家庭への連絡や意思疎通を積極的にきめ細かく行っている」【66→76→79】(74・77・86)

「7.子どものことについての相談に適切に応じてくれる」【64→75→80】(80・76・83)

「9.先生は子どもを理解している」【61→66→72】(75・61・80)

「18.先生は、子どもの人権を尊重する姿勢で指導にあたっている」【59→78→79】(70・86・82)

「20.子どもの心身の健康について、気軽に先生に相談できる」【63→68→73】(74・69・75)

◆ここでは、すべての項目で肯定的評価が前回より上がっている。ただ学年進行によって上昇するとは限らず、項目によって2年が高い場合と低い場合とに分かれている。

3.子どもを通して感じることについて

「3.授業が楽しく分かりやすいと言っている」【38→57→59】(52・61・67)

「6.学校に行くのを楽しみにしている」【70→80→83】(88・78・79)

「12.学校に友だちが多いと言っている」【73→73→82】(78・79・89)

「13.体育大会、宿泊行事などの学校行事に積極的に参加している」【85→92→89】(90・85・91)

「15.積極的に部活動に参加している」【79→81→85】(85・84・88)

◆肯定的評価が、前回までと比べて基本的に上昇傾向である。「授業がわかる」では、まだまだ高い数値とは言えないので、授業づくりに取り組むことが必要である。また「学校を楽しみにしている」では、1年が一番高いのが特徴的である。

4.その他

「4.通知表は、学力や達成度をわかりやすくあらわすように工夫されている」【58→79→81】(81・79・82)

「14.生徒会活動は活発である」【65→86→85】(81・83・92)

「19.地震や台風などの対応については、行動マニュアルが知らされている」【74→79→74】(69・78・75)

◆どの項目も前回とほぼ同じ傾向を示している。学年推移では若干のちがいがあるが、おおよそ上昇傾向である。

 

<生徒アンケートから>

1.学校生活全般について

「1.学校へ行くのが楽しい」【65→82→84】(84・83・84)

「2.自分の学級は楽しい」 【73→88→87】(80・94・92)

「11.学校行事は積極的に参加し、楽しむことができる」 【63→87→81】(78・80・87)

「13.部活動は積極的に参加している」 【69→84→86】(84・85・88)

◆ほぼ上昇傾向である。行事や部活動への参加については、学年が上がることに上昇している。またクラスの居心地の  良さは2年生が一番感じているようだ。

学校生活が楽しいという実感は、すべての学年の生徒が共通して持てていることは、一人ひとりが落ち着いた状態の中で、頑張りがつくられているからだと思われる。

2.教職員との関係について

「3.先生は生徒の意見を聞いてくれる」 【68→84→85】(82・79・94)

「5.授業でわからないことについて、先生に質問しやすい」 【53→76→74】(71・65・85)

「8.悩みや相談に親身になって応じてくれる先生が多い」 【40→74→72】(64・72・82)

「9.先生はいじめなど私たちが困っていることについて真剣に対応してくれる」【47→83→80】(77・78・89)

「10.担任の先生以外にも保健室や相談室等で、気軽に相談することができる先生がいる」【36→73→72】(64・71・80)

◆前回は大きくポイント上昇した項目であったが今回はほぼ前回と同様の状況である。

8.9.10の項目では、学年が上がるにつれて肯定的評価が上がっているが、3.5の項目では2年生が少し低い数値となっている。

学校教育活動においては、教職員と生徒との信頼関係がベースであることを考えれば一定評価できる数値だが、より信頼関係を高めていければと思われる。

3.学習・授業内容等について

「7.通知票の学習成績は、納得できる」 【69→80→80】(77・80・85)

「14.道徳の授業や学校生活の中で、命の大切さや社会のルールについて学ぶ機会が多い」【60→87→87】(80・86・94)

「15.人権について学ぶ機会が多い」 【44→78→79】(76・74・89)

「4.授業の中で『できた』『楽しい』と感じる場面がある」 【83→86】(85・83・89)

◆ほぼ前回調査と大きく変わらないが、どの項目も学年があがるにつれて上昇している。

  本校の研究テーマである「自己肯定感を高める授業づくり」の実践の方向性が、少しずつ子どもたちにも浸透(実感)しつつあるように思われる。

4.その他

 「12.生徒会活動は活発である」 【35→86→87】(77・88・93)

 「6.朝読書により、本を読むことが楽しくなった」 【54→61→65】(57・65・70)

 「16.地震や火災が起こった場合、どう行動したらよいか知らされている」【64→79→84】(77・81・92)

◆どの項目も、経年比較でも上昇傾向があり、また学年があがるにつれても上昇傾向となっている。 

 

<類似項目における生徒と保護者の比較>

1】学校生活全般について

(生 徒)「1.学校へ行くのが楽しい」     【65→82→84】(84・83・84)

(保護者)「6.学校に行くのを楽しみにしている」【70→80→83】(88・78・79)

    *生徒は学年で差がないが、保護者の捉え方は学年で違った傾向である。

(生 徒)「11.学校行事は積極的に参加し楽しむことができる」【63→87→81】(78・80・87)

(保護者)「13.学校行事に積極的に参加している」     【85→92→89】(90・85・91)

    *保護者の捉え方の方が、生徒の実感を大きく上回っている。

(生 徒)「13.部活動は積極的に参加している」【65→84→86】(84・85・88)

(保護者)「15.積極的に部活動に参加している」【79→81→85】(85・84・88)

    *学年推移は驚くほどよく似た傾向である。

2】教職員との関係について

(生 徒)「9.先生はいじめなど困っていることについて真剣に対応してくれる」【47→83→80】(77・78・89)

(保護者)「10.いじめや暴力のない学校づくりに取り組んでいる」【65→78→84】(79・80・92)

    *数値は少し違うが、学年推移の傾向はよく似ている。

(生徒)「3.先生は生徒の意見を聞いてくれる」では、【68→84→85】(82・79・94)

(保護者)「9.先生は子どもを理解している」    【61→66→72】(75・61・80)

    *経年比較の上昇傾向は、生徒保護者で似た状況である。

(生徒)「8.悩みや相談に親身になって応じてくれる先生が多い」【40→74→72】(64・72・82)

(保護者)「7.子どものことについての相談に適切に応じてくれる」【64→75→80】(80・76・83)

     *学年推移は、生徒と保護者で若干違っている。

(生 徒)「15.人権について学ぶ機会が多い」           【44→78→79】(76・74・89)

(保護者)「17.子どもに人権を尊重する意識を育てようとしている」【55→78→83】(80・84・85)

    *経年比較はよく似た傾向であるが、学年でみる捉え方が少し違っている。

(生 徒)「14.学校生活の中で、命の大切さや社会のルールについて学ぶ機会が多い」【60→87→87】(80・86・94)

(保護者)「16.生命を大切にする心や生活のルールを守る態度を育てている」 【67→80→86】(78・86・92)

     *生徒・保護者ともよく似た傾向を示している。

3】授業・学習内容等について

(生 徒)「4.授業の中で『できた』『楽しい』と感じる場面がある」【83→86】(85・83・89)

(保護者)「3.授業が楽しく分かりやすいと言っている」【38→57→59】(52・61・67)

    *生徒の実感の方が、保護者の捉え方より大きく上回っている。

(生 徒)「7.通知票の学習成績は、納得できる」では【69→80→80】(77・80・85)

(保護者)「4.通知表は、学力や達成度をわかりやすくあらわされている」【58→79→81】(81・79・82)

      *生徒・保護者ともよく似た傾向を示している。

4】その他

(生 徒)「12.生徒会活動は活発である」【35→86→86】(77・88・93)

(保護者)「14.生徒会活動は活発である」【65→86→85】(81・83・92)

     *経年比較も学年推移について、生徒も保護者もよく似た傾向である。

(生徒)「16.地震等が起こった場合どう行動したらよいか知らされている」【64→79→84】(77・81・92)

(保護者)「19.地震等の対応について行動マニュアルが知らされている」【74→79→74】(69・78・75)

      *保護者の捉え方はあまり変わらないが、生徒は上昇傾向が見てとれる。

 

<まとめ>

 全体を見れば、生徒・保護者とも前々回から前回にかけて「肯定的評価」が上がった多くの項目で、今回は前回とほぼ同じ傾向を示して高い数値となっています。また基本的な傾向としては、学年が進行するにつれて「肯定的評価」が上がる傾向が見られるのは、六中教育への理解や子どもの頑張りを通して信頼関係が少しずつ深まってきている中での結果であると思います。それでも取り組みの大きな方向性は理解しつつも、一人ひとり生徒・保護者から見た時の教職員との関係においては、まだまだ高めていく努力が求められているものと思います。「なかなか相談できない子どもたちの悩みや思いを聞きとってほしい」「幼児やお年寄りとの交流の中で思いやる心を育ててほしい」等のご意見もいただきました。アンケート結果をふまえ、一人ひとりの子どもたちがエンパワメントできるように、学校として整理し取り組みにつなげていければと考えています。ご協力ありがとうございました。

 

保護者グラフ

生徒グラフ