学校だより17号
であいとつながりをもとめて
いのちと安全を考える日
~「忘れない」 阪神・淡路大震災20年~
今年は、阪神・淡路大震災20年という大きな節目となる年です。
震災のあった年の中学生シンポジウム(1995年9月6日開催)では、「阪神・淡路大震災に対する取り組み」ということで六・七・十中合同による特別報告がありました。その中から六中生徒会が発表した内容を紹介したいと思います。当時の悲惨な状況やつらい中で頑張ってきた仲間のこと、その中で周りの人たちの温かい心にふれることができたこと等、とても伝わってくるものがあります。ぜひ一読してください。
<中学生シンポジウム(1995.9.6)での報告から>
豊中は被害の状況が神戸よりも遅れて報道されたので、救援物資が届くのが遅れ、冬の寒い中、避難者の方々はとてもつらい状況にありました。その避難された方々も卒業式まで何十人もの人がいらっしゃったのですが、六中の卒業式は六中の体育館であげさせてあげるべきだという避難者の方々のご厚意があり、卒業式にあわせて避難者の方々が移動先に移動していただきました。その結果、今年の3月の卒業式はすばらしいものになり、とてもうれしい思いをしました。
今現在も、朝早くから遠くの仮設住宅や引っ越し先から、電車や自転車通学を許可してもらい通っている仲間もいます。そういった仲間は私たちが持ってくる荷物より重い荷物を背負って来ているのではないでしょうか…。
◆六中生徒会執行部は、多くの仲間が避難したことを知り、学校生活を共にする仲間のために何かできないかと考えました。多くの被災にあった仲間がいる中、義援金を集めるには少し抵抗がありましたが、自分のお小遣いの中から無理のないようにということで、3日間、正門と西門で活動しました。みんな被災しているにも関わらず、たくさんの六中生の気持ちが集まり、必要以上に重みを感じました。そのお金はたまたま空き缶回収をしていたので、その分をあわせ、図書券に替えて何かの役に立てばと、大きな被害にあい、避難した六中の仲間に送りました。
またその他には、AZの方が六中の体育館やその周りで被災にあった人のために、もちつき大会を行われたので、それの協力と十五中生徒会執行部の皆さんが炊き出しに来てくださったときに、少し協力させていただき交流をもてました。
◆六中はテレビなどで被災の状況が報道されたので、たくさんの学校から応援していただきました。豊中市内の学校では、九中の今の2,3年生の方々全員からのたくさんの励ましのお手紙をいただきました。一部でしたが3年生を送る会の場で紹介をしました。また十五中の生徒会執行部の皆さんは六中に避難している方々のために、炊き出しをしに来ていただきました。また三中の方から「共に頑張ろう!」という人文字の写真を額の中に入れたものをいただきました。同じ豊中市内のたくさんの学校が応援していただき、とてもうれしい思いでいっぱいです。また今日この場にいらっしゃる高槻七中の皆さんからも、励ましの手紙をいただき、お返事として六中の活動のビデオを送らせてもらったところ、ひまわりの種をいただきました。その他にも豊能町立吉川中学校からの義援金や岐阜県の久代中学校からは六中に避難している方々に食器や焼き物を、千葉県の陸中学校からは励ましの手紙をいただきました。近くの学校からかなり遠くの学校まで、たくさんの方々が六中を応援してくれました。あの忌まわしい震災があり、元気をなくしていた六中でしたが、皆さんのあたたかい励ましで、校内も元気を取り戻すことができました。豊中の18校での仲間づくりの活動を実感しました。六中に元気と勇気を与えてくださった皆さんに感謝します。ありがとうございました。
また今回の地震では、私たちがサポートしているダルニー奨学金・書き損じ葉書キャンペーンの奨学生の皆さんからも励ましの手紙とパコマという布をいただきました。私たちはサポートするだけではなく、お互いに支え合っている、国境を越えた仲間づくりをしているのだと感じました。私たちの海外の仲間にも感謝の気持ちを送りたいと思います。