であいとつながりをもとめて

子どもの権利と参加

~生徒会執行部で学習しました~

 今年は、「子どもの権利条約」が国連で採択されて25年目。そして日本が批准をして、ちょうど20年目に当たります。ここでいう「子どもの権利」とは、人間としてあたり前に認められるべきことで、子どもたちみんながもっているものであることです。

 ノーベル平和賞を受賞したマララさんは、「一人の子ども、一人の先生、一冊の本そして一本のペンが世界を変える。」と、子どもや女性にも教育を受ける権利があるんだと強い気持ちで訴えていったものでした。逆に言うと、まだまだ「子どもの権利」は、それだけ守られていない状況が、世界中にあるということです。

そんな中で豊中では、「子どもの人権」を大切にする町づくりを進めていこうと、昨年「子ども健やか育み条例」が制定されました。そこで生徒会執行部では、12月4日(木)にこの条例制定にも深くかかわっておられた浜田進士先生(関西学院大講師・人権ファシリテーター)に来ていただき、「子どもの権利と参加」というテーマで、ワークショップ形式による学習会を持ちました。すごくやわらかい語り口で、具体的でわかりやすいお話だったように思います。その中で特に印象に残ったのが、「子どもの権利」の中で、特に「参加する権利」というものです。それは、困っていたり、悩んでいたり、こうしたい、こんな夢がある等、そんな一人ひとりがもつ気持ちを聴いてもらうことが、子どもの権利の一つであるということです。しかし、それはわがままであったり、一方的なものではなく、お互いの気持ちと気持ちをつないでいき、そんな気持ちや夢を一緒になってカタチにしていくのが権利だということです。学校において、それを達成していくために、じつは生徒会が必要となってくるというものでした。

これこそ、「自治の力と信頼感を高めあう」というスローガンの意味するところと重なるなと感じました。一人ひとりが居心地のいい学校づくりを共に創りあげていきましょう。 

(◆は、執行部の感想の一部です)

◆浜田さんからお話を聞いて、ぼくは4つの権利のバランスが少しでもくずれると成り立たなくなるという言葉が印象に残っています。聞いていて、確かにそうだなと思いました。話の中で、言っていた耳ちゃん(参加)という権利で、「意見表明権」というのがあり、生徒会活動で相談ポストやスローガンを作るときのアンケートなど、執行部以外の人からも意見が言えるという所と似ているなぁと思いました。だからこの権利は、とても大事なものだと感じました。

◆子どもの権利について、今回学んだ「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利(バンドエイドちゃん)」「聞いてもらえる権利(耳ちゃん)」が一番印象に残っています。なぜなら、ニュースでもよく見る「いじめによる自殺」、これはやはりいじめに遭っている人が、そのことを周りの人に話すことができずに、どんどんため込んでしまったからだと思います。だから自分は、「聞いてもらえる権利」(耳ちゃん)は、とても大切だと思います。気軽に話せないことでも、親や友だち、先生にちょっとでも聞いてもらうことで、内にため込んでいくものが少なくなればいいなと思います。               

◆ぼくは一番“生存”が大切だと思いました。“生存”とは「生きる権利」のことですが、生きる権利がなければ、一日一日を楽しく過ごすこともできませんし、私たちが毎日している勉強することもできないとぼくは思います。また将来的には、食べることも、働くことも、人を愛することもできなくなり、健康にも害があたると思います。また、ざっくり言ってしまうと、“生存”生きる権利がなければ、他の“発達”“保護”“参加”をすることもできないと思います。人は生きているからこそ、自分たちを尊重し合い、信じ合い、日常生活を送っているのだとぼくは考えます。 

◆今回の「子ども健やか育み条例」について話を聞き、子どもの人権は、私たちにとってとても必要なものであり、この権利のことを沢山の人に知ってほしいと思いました。また4つの権利は等しく大切で、4つのバランスがとれてこそ必要なものだと思いました。4つの中でも、子どもの人権として注目してほしいのは、参加する権利です。“子どもがこんな話に入っても意味がない”と言われることは多く、子どもの方から参加することをやめてしまうことも少なくないと思います。それでは守って下さる人たちと守ってもらう子どもたちと意思疎通できず、何も解決しません。大切な権利ですが、今まであまり気にされなかった権利でもあると思います。これを機に、参加する権利をはじめ、4つの子どもの人権について多くの人に知らしてきたいと思いました。             

 

小中交流会~ようこそ六中へ

 12月5日(金)には、小中交流会を行いました。生徒会執行部が、この日に向けて準備を重ねて当日を迎えました。庄内南小、千成小そして庄内小の6年の子どもたちが、多目的室に集合。「六中ってどんな所?と不安や楽しみな気持ちがあると思います。この小中交流会で、もっと六中のことを知り、安心して入ってきてください。」との生徒会会長のあいさつで始まり、生徒会の進行により順調にスタート。最初は、少し緊張気味な様子の6年生でしたが、スライドによる学校紹介や説明の後、学校見学・クラブ活動の見学と続きました。すると帰るときには、みんな笑顔で「4月が待ち遠しい。クラブどれに入ろうかなぁ」等、とてもいい雰囲気で終えることができました。小学校の先生方からも、六中の生徒会やクラブ活動をしている生徒たちが、とても自律的にしっかりやっている姿を見て、とても感心しておられました。ご苦労さまでした。

 

 職場体験報告会から・・

 2年生は、12月9日(火)5・6限目の時間を使って職場体験報告会を実施しました。お世話になった事業所の方や保護者の方にも来ていただき、40の事業所ごとに報告をしていきました。1年生も、後半の6限目の時間には参加してくれていました。報告会では、それぞれの職場でどのような仕事を体験してきたのか、うれしかったことや楽しかったこと、また大変だったことなどを発表していました。どの職場でも、最初はとても緊張していた様子であったが、少しずつ慣れていくに従って、楽しくなってきたと言っていました。それは、職場の方、地域の方やお客さん、そして小さな子どもたちから、「ありがとう、とても助かるわ」「だいじょうぶ?」「ありがとう、とてもおいしかったよ」「がんばってね」「だっこして、遊んで」等のやさしい声かけを沢山もらったことで、元気が出てきたんだということが伝わってきました。

 さらに「職場体験学習」を通して、たくさんの「気づき」や「学び」があったことがわかりました。「とても温かく家庭的な雰囲気で、こんな職場で働きたいなぁ」「職場の皆さんは、自分の仕事に誇りを持っているんだなぁ」「私もあんなかっこいい大人になりたいなぁ」「生きていくためにも、人の支えがすごく大事なんだなぁ」「社会は、誰かがすごく苦労をしながら、私たち子どものために働いてくれているんだなぁ」「子どもたちの笑顔に助けられました」「私の将来の夢に大きく前進できた」「お金の大切さがとてもよく分かりました」「地域の人は、優しい人がすごく多かった」「仕事をしていると、自然と礼儀、マナーを学べました」

 2年生にとって、今回の職場体験学習で実感してきたことを、ぜひこれからの生活に生かしてほしいし、自分自身の進路を考えるにあたってのヒントにしてほしいと思いました。

 

 三者懇談会 ありがとうございます

 12月15日から19日の期間において、各学年とも三者懇談会を実施しています。

お忙しい中、懇談時間の調整等をしていただきありがとうございます。2学期を終えるにあたって、子どもたちが頑張っていたところ、まだまだ課題だなぁと思えるところ等を保護者の方と話し合っていく中で、これからどこに力を入れていけば共に考える場としていきたいと思います。とりわけ、3年生はいよいよ「進路先」を具体的に決めていく懇談の場となります。本人・保護者・先生との間で、十分話し合っていただき、「ここで頑張っていく」との思いで決めていってほしいと考えています。

 

 先日3年生は、高校の先生に来ていただいて、「マナー講座」をうけました。「マナーを大事にするというのは、自分自身を高めることにつながる」との趣旨のもと、これから向き合っていかなければならない面接の指導・練習をすすめました。いよいよ本番モードとなっていきます。