であいとつながりをもとめて

  生徒一人ひとりの自己肯定感を育てる授業づくり

~相澤教授の模範授業から~道徳研究授業

 第六中学校では、授業研究のテーマを「生徒一人ひとりの自己肯定感を育てる授業づくり」として研究をすすめています。これは、様々なアンケート等から見えてきたことの一つに、六中の子どもたちは「なかなか自分に自信が持てないで、思いや考えをしっかり出せない」ということがありました。これまで生徒会活動や行事等の中において、仲間と力を合わせることで達成感をもち、自己肯定感を高めようと取り組みをすすめてきました。しかし、子どもたちにとって、学校生活で一番時間をかけるのは、やっぱり授業です。だから、その授業の中でどのようにして自己肯定感を高めていけばいいかという問題意識から生まれたのがこの授業研究のテーマです。

 今年度1回目の授業研究会を6月15日(月)に、宮城教育大学の相澤教授に来ていただいて、本校の研究テーマと重ねて、「自己肯定感を育てる道徳の授業づくり」として取り組みました。本校1年生(2組)の生徒に、「風切るつばさ」という教材を使って、相澤先生に模範授業をしていただきました。本校教職員だけでなく、他校あるいは他市からも多くの参加があり、とても活気のある授業研究会となりました。

 実は昨年10月に、庄内小学校6年生で相澤先生による国語の模範授業を経験している生徒がクラスに何人かいました。昨年、相澤先生の授業を受けての感想の中で「次に会うことはないかもしれないけど、出来れば庄内小学校のとなりにある第六中学校に来てくれたらうれしいです。」という言葉どおり、再び相澤先生の授業を受けることとなったのです。 

 相澤先生の迫力ある「風切るつばさ」の読みからスタートし、徐々に物語に入っていく1年2組の子どもたち。テンポよく子どもたちに「読み」をくり返しさせていきます。そして先生から出された問いに対して、自分の考えを一生懸命ノートに書きだしていきます。子どもたちの書いた文を見て回りながら、先生の肯定的な言葉がけによって、またどんどん書きたしていきます。そして、友だちの考えを聞くことによって、新たに自分の中にその言葉がしみ込んでいき、自分の考えがさらに広がっていく様子がとても伝わってくるような授業でした。子どもたちは、1時間集中を途切れることなく、また授業がすすんでいく中で、子どもたちの表情がどんどん豊かになっていくのがわかりました。自分の考えをあれだけしっかり書き、自信をもって発表する姿に、研究テーマへのヒントをいっぱいもらえたように思いました。相澤先生、ありがとうございました。

 道徳は、自分の生き方・在り方を考える学習であり、道徳の授業は、「資料を鏡として自分を映す時間」であると相澤先生は言われました。今回の「風切るつばさ」にでてくる話は、自分たちの生活場面でも似たようなことが起こり得ることであり、その時、自分はどのように考え、判断し、行動に移していけるかが大切なこととなる。それが、今求められている道徳的実践力と言われるものだと思います。特に、中学生という年頃においては、「頭では分かっていて道徳研究授業も、なかなか行動に移せない」「周りの目が気になって、正しいと思うことが言えない」等、いつも白黒はっきりつかないグレーゾーンの中で生きています。だからこそ、建前論だけでなく、自分の本音や気持ちのゆれと向き合っていく中で「自分の考え・判断そして行動」が培われていくものだと思います。それがまさに、道徳教育の中心軸だということを改めて実感することができたように思いました。1年2組の子どもたち、ありがとうございました。

数学・英語では、少人数授業を実施しています。

 第六中学校では、数学と英語の2教科について、可能な範囲で少人数による授業を実施しています。これは、子どもたちにとって、「わかる・できる授業」をつくっていくために、一人ひとりに目が行き届きやすい形での授業形態をとっているものです。少人数に分割する場合でも、一つのクラスを均等に二つに分ける方法と一つのクラスを基礎と標準の二つに分け、子どもたちが自分の状況をしっかり考える中で選択していく分割とがあります。  

 また、クラスを分けるのではなく、教師が複数入り込んで授業をすすめるT・T(ティーム・ティーチング)の形をとる場合もあります。

現在実施している少人数授業(時期・単元等によって変わります)

1年 数学 = 均等分割授業 ⇒ 「基礎・標準」の分割授業(期末考査終了後)

   英語 = T・Tによる授業 ⇒ 均等分割授業(期末考査終了後)

2年 数学 = 「基礎・標準」の分割授業

3年 数学 = 均等分割授業      英語 = 一部T・Tによる授業

 

6月は、「子どもの安全を守る月間」

 先月、豊中市内において登校中の児童の列に自動車が突っ込んできて、たくさんの子どもたちが大きなけがをするという痛ましい事故がありました。豊中では、通学路の安全については、取り組みをすすめてきていただけに、大変悔しい思いをするものでした。

 そんな中で、道路交通法の改正に伴い、この6月1日から「自転車運転者講習制度」がスタートしました。交通事故の中で、自転車によるものが大変多くなってきたことを受けての改正です。特に中学生の自転車による事故が多発している現状があります。この制度は、自転車運転者が危険な行為を繰り返した(3年以内に2回以上)場合、自転車運転者講習(3時間:5,700円)を受けなければならないというものです。(14歳以上)

 中学生が被害者にならないのはもちろんのこと、加害者にもならないように、ルールとマナーをしっかり守って、安全に気をつけるように、お家でも話してほしいと思います。

危険行為とは…信号無視・歩道通行時の通行方法違反・スマホ・ケータイを使いながらの運転、二人乗りや並進、ブレーキ不良自転車運転、酒酔い運転など