みなさくトピックス 第11号 ~子どもが考えたくなる発問・子どもたちの学びを見守る~
どの教科の授業づくりでも、「発問」(教師から子どもたちへの問い)をとても大切にしています。各授業における目標を子どもたちに達成させるために、授業中子どもたちが思考し、自分なりの考えを持ち、発表し、その発表内容について子どもたちどうしで「自分と同じ考え方だ」「あ、自分とは違う」「似ている意見だ」と共有することで、個人の考えに深まりができ、集団としての答えが生まれます。
学校の授業においてなぜ「集団」で学習するのか。それは、友だちの意見に耳を傾けることで、自分自身の考え方に自信を持ったり、「そうだったのか」と気づく瞬間があったりすることで、子どもたち一人ひとりの学ぶ力が高まるからです。
下の写真は、4年生の算数「グラフ」です。この授業の場面では、棒グラフの目盛りについて、教員が「なんだかこのグラフの目盛り気になるなあ」と子どもたちに投げかけます。グラフには「10」が記入されていることをもとに、子どもたちはそれぞれ考えて気づいたことを発表します。「下から数えると偶数になっています」「10までのマスは5個あるよ」など発言があり、最終的に「2ずつ増えている」ことを全員で確認できました。これはあくまで一場面ですが、このような思考を繰り返すこと、そして考えを共有することで、子どもたちに学ぶ楽しさを実感してほしいなと願っています。
下の写真は、6年生の野菜炒めの調理実習です。実習開始までに、教員から油の温め方、野菜の炒め方を丁寧に説明を受けたあと、各グループで実習が始まります。子どもたちは教員からの説明を思い出しながら、「もうそろそろ油は温まったのではないか」「もう野菜を入れていいだろう」「いや、ちょっと早いのではないか」「手早く炒めないと・・」「手早くやってるよ!!」など、試行錯誤しながら各グループ、個性豊かな野菜炒めが出来上がります。
ついつい「早く火をつけて」「早く温めて」「炒めすぎ」等、助言をしてしまいがちですが、ここは我慢して、子どもたちにできる限り任せることで、子どもたちの学びは深まります。