5年生算数 映像授業などを活用して自学・自習! ~ICTも活用した個別最適な学びの実現を目指して~
3学期はスマートスクール担当が中心となって、各学年におけるICTを活用した個別最適な学びの実現を目指しています。5年生は、冬休みの家庭学習に、オンデマンド学習動画(※1:文部科学省:たのしくまなび隊)を視聴してSKYMENU Cloud発表ノートに学んだことを入力する課題を出しました。また、2月に取り組んでいるSDGs意見文の学習においても、児童が必要に応じて、自主的にオンデマンド学習動画を視聴している様子が見られました。
1月には、算数科「割合」の学習においても、オンデマンド学習動画を活用した取組みを実施しました。画像は、映像授業(※2:eboard)やドリルパーク(Benesse)を活用し、児童が自学・自習をしている様子です。
割合の学習は、題意を読み取り、適切に立式することが難しい学習です。そこで、日ごろの授業の中で難しいと感じた学習内容を、児童が自分自身で選択・決定し、必要な映像授業を選んで視聴したり、ドリルパークを開いて復習したりする様に促しました。次の画像はMicrosoft Teamsを通して、学習前に児童と共有した自学自習の計画シートです。
児童一人ひとりの様子を観察していると、動画内で解答の解説が始まる前に動画を止め、問題を自力で解いてノートに答えを書いてから、動画を再生して解答を確認している様子も見られました。また割合の学習に自信がある児童は、ドリルパークのベーシックドリルを解き終えると、パワーアップドリルを解いている様子も見られました。5年生の児童一人ひとりが、自分に合った学び方を調整している様子を嬉しい気持ちで見ていました。
授業の後半には、ミニテストの時間を設定しました。授業前半に学習した内容に対応した8種類のテストの中から、テストも自分で選んで取り組んでいきます。Microsoft Teams内のフォルダに入った解答を見ながら自己採点してから教員に提出します。教員も点数だけでなく、式の立て方やどの段階で理解の誤りがあったかを個別にチェックしてからフィードバックしていきます。授業が終わった後、ある児童が「いつもの授業と違った感じがしたけど集中できた!」と嬉しそうに教えてくれました。
1人1台タブレット端末がない時代には、映像授業やデジタルドリルを一人ひとりが必要に応じて選択することはできませんでした。1人1台タブレット端末があることで、教員の準備負担を減らしながら、十分な教材の確保と児童の学習状況に合った学習の実現が可能になりそうです。今回は試験的な取り組みでしたが、5年生の学び方を観察していると、学習動画・映像授業を効果的に使うことで、児童が自らの学びを自分で調整する力を養っていけるのではないかと、手応えを感じました。
※1:★学習支援ポータルサイト「きみの好き!応援サイト たのしくまなび隊」(文部科学省)・・・緊急時の学習支援やいつでもどこでも学べる環境づくりの一助となることを目指し、タブレット端末等から無償で利用できる学習コンテンツを紹介しています。
※2:★ICT教材eboard(NPO法人eboard)・・・「学びをあきらめない社会」を目指して、無料の映像授業と学習デジタルドリルを無料で提供しています。