5月8日(水)には、本校にて「春季校内研修会(教科・ICT)」を行いました。森田英嗣教授(大阪教育大学教職大学院)をお招きし、1人1台端末を活用した個別最適な学びの創出について、ご講演と各学年チームによるディスカッションへの助言をしていただきました。

 児童1人ひとりの学習への興味・関心がちがうように、教員1人ひとりも授業づくり・ICT活用への興味・関心がちがいます。したがって、今回の研修では、全教員の授業づくりやICT活用の目線を合わせたり、教員1人ひとりの「○○な授業をしたい!」という想いを共有することが目的です。

 研修前半は森田教授に、個別最適な学びと本校の研究主題【児童が主体的に学び方を選びとる授業づくり】との関係性を、教育の変遷・重要な教育用語や豊中市SAMRモデルとの関連をふまえて、ご講演頂きました。

1.授業とカリキュラムの現状(私たちの立ち位置)

2.「個別最適」に含意される「指導の個別化」と「学びの個性化」

3.豊中市SAMRモデルとの関連

 森田教授には昨年度から本校の研究に指導・助言を頂いています。研究の発展・継続を見据え、1人1台端末活用と研究主題の関連・私たちの立ち位置を示していただきました。

 研修後半は講演内容をふまえて、各学年チームによるディスカッションを行いました。

1.各チームに分かれ、Keep(継続していきたいこと)、Problem(課題と捉えていること)、Try(挑戦していきたいこと)をブレインストーミングしていく。

2.情報活用能力ステップシート(大阪府版・刀根山小版)を参照しながら、今月のAction(重点的に取り組むこと)を共有する。

 各チームのシートには、以下のようなチームの目標やアイデア(※実施するかは未定です)がアウトプットされていました。

・インターネットから資料を集めるのはよくできる。コピー&ペーストするだけでなく、自分の目で見て考え、自分の言葉でまとめる児童を育てていきたい。(子ども主体の学習が必要。)

・「刀根山小版 情報活用能力ステップシート」によると、6年生はステップ4と5の間の活用力がある。→キーボード入力やICT活用能力の個人差が大きいのが課題だ。

・2年生では、音声入力の仕方を教えた上で、「書き込み入力・画面タッチ入力・音声入力」の中から選び取れるようにしていきたい。

・作文など自分の今の気持ちを残す時に、音声入力とタッチ入力を選べるようにしていきたい。

・作品展で実践してみたい!→作品の横にQRコードがあり、保護者がスマホで読み取り、児童はタブレットで読み取ると作品画像や作品解説が出てくることはできる!?

・図画工作科での作品の解説づくり。児童一人ひとりの作品には物語があるため、音声で残すことはできるか。

・音楽科でタブレットを活用した曲作りや音楽づくりをしていきたい。

・体育科で動画を撮り挿入、グループで共有するなどして、子どもたちどうしで学び合わせていきたい。

・ 国語科の物語文の学習等で、子どもたちが問いをつくり、関心があるテーマを選びグループで解決していくことができそうだ。

・社会科でも問いを持たせて、国語と同じように展開できそうである。調べる学習だけで終わらないように児童の思考を促していきたい。

 他にもまだまだたくさんの刀根山小の教員の「子どもたちへの想い」がシートにはこめられていました。これらのアイデアやアウトプットは、クラウド内(MicrosoftTeams)に共有されたシートに入力・蓄積され、全教職員が見られるようにしています。

 1人1台タブレットを活用していく中で、どのアイデアが形になり、刀根山小の児童が「学べた!」「成長した!」という笑顔につながるか、今から楽しみですね。

 これらのアイデアに全教職員がチームで取り組み、1人1台タブレットを活用した授業実践事例・家庭学習事例として、大阪府域・豊中市域の小中学校に発信・普及していくことが、スマートスクール実現モデル校の大切な役割です。