9月15日(金)の午後、スマートスクール実現モデル校指定にかかる本校の学校公開を行いました。豊中市内及び大阪府下他市町村から合わせて、約150名の教職員・教育関係者の方々が参集してくださいました。13時35分から45分間、2年生2クラス、4年生2クラス、5年生2クラス、6年生1クラスで公開授業を行いました。

【2年生・・国語科の物語教材「ニャーゴ」に登場するネコの気持ちを音読であらわす】

物語に出てくるネコの鳴き声「ニャーゴ」は場面ごとに描写が違い、その描写の違いを子どもたちが読み取ったうえで「ニャーゴ」の音読の仕方を考え、お互いに音読クイズを出し合うという学習です。クイズを出す児童は、本文の場面の様子をもとにした表現(声の大きさ・調子・表情など)を意識してクイズを出します。クイズに答える側の児童は、クイズの表現(声の大きさ・調子・表情など)を見聞きし、本文の場面の様子をもとに、答えを予想します。児童用端末のTeamsを活用して、グループごとにクイズに答え、その答えを選んだ理由等を交流していました。また、クイズを出すときは児童用端末のSKYMENUCloud発表ノートでつくった「ニャーゴメーター」を確認してクイズを出していました。

2年生の授業_1

2年生の授業_2

2年生の授業_3

 

【4年生・・3組は道徳教材「朝が来ると」で身近なことへの感謝、4組は道徳教材「花さき山」で感動や畏敬の念を養う】

扱う教材は違いますが、両クラス共に、MicrosoftFormsを活用して、学習前に「感謝」あるいは「感動」についての考えをアンケートに記録します。それをFormsのワードクラウド機能を用いて大型モニタに映すことで、学級みんなの考えの傾向を共有してから教材を読み進めました。そして、学習を進める中で、それぞれ自分の考えをSKYMENUCloud発表ノートに記録し、友達の意見なども聞きながら意見に深みを持たせ、グループで交流し合いました。授業の最後には、「感謝」あるいは「感動」についての授業の前と今の自分の考え方の変容を意識して、Formsにふりかえりを入力して、授業前とふりかえりのワードクラウドを比較することで、学習内容をしっかり確認していました。

4年生の授業_1

4年生の授業_2

4年生の授業_3

 

【5年生・・・算数科 五角形の内角の和の求め方を考える学習】

既習の三角形や四角形内角の和の求め方に結びつけて考えるようにし、プリント(五角形が印刷されているもの)またはSKYMENUCloud発表ノートなど、子ども一人ひとりが表現しやすい方法を選択して、内角の和の求め方を考えてまとめました。個人で考えたことを発表ノートのグループワーク機能にアップロードさせ、グループ内の考えを共有しました。自分と友だちの考えの同じところやちがうところを意識して、発表をしたり聞いたりします。発表ノートの新しいページに、グループ内で出された求め方を整理したり分類したりして、最後は全体でグループでの学習を共有しました。

5年生の授業_1

5年生の授業_2

 

【6年生・・・総合的な学習の時間 社会で活躍する大人に関する動画を視聴したことをもとに、問いをつくり、グループ内で整理することを通して、自分が探究したい問いを選ぶ学習】

前の学習で自分がどのように感じながら社会で活躍する人の動画を見てきたかを思い出し、「自分らしく生きる」について、「問い」をたくさんつくり、児童用端末のMicrosoftWhiteboardに入力します。それぞれが出した「問い」を、Whiteboard内の付箋を移動させたり、色を変えたり、線で囲んだりしながら、問いの共通点やちがいを明確にしながら、「問い」の内容によって分類・整理しました。その上で、子どもたち一人ひとりが考えていきたい「問い」を選び、選んだ「問い」に関連した図書資料やインターネット資料を探していきました。

6年生の授業_1

6年生の授業_2

6年生の授業_3

6年生の授業_4

 

14時30分からは、本校のICT活用の取組みを進めてきた軌跡や大切にしていること等を、体育館の会場で基調提案として発表しました。

体育館での基調提案_1

体育館での基調提案_2

 

その後、教室に分かれ実践交流会を実施し、公開授業の説明や学年の取組みを紹介し、参加してくださった皆様からの質問やご意見を頂戴したり、活発な意見交換を行いました。

実践交流会_1

実践交流会_2

実践交流会_3

 

最後は、16時から、大阪教育大学の教職大学院の森田英嗣教授に、本校の取組みをもとにした、今の時代のICT活用の重要性についてご講演をしていただきました。

森田教授の講演

本校では、一人一台タブレットが子どもたちに配布されたときから、まずは全教職員が利用に慣れることから始め、「少しずつ、無理なく」を軸において進めてきました。その結果、教職員はICTを活用することで授業展開に幅ができ、今や子どもたちが文房具の一つとして日常的にタブレットを無理なく活用している様子が見られるようになりました。参加者からは次のようなお話を校長に聞かせていただきました。

「学校全体で進められることがよくわかる公開だった。自分の学校でも参考にしたい。」

子どもたちが困らずにすらすらタブレットを使う姿がとても印象的で、まさに日ごろから少しずつ活用されてきた結果であろうと思われる。

子どもたちがタブレットに慣れるための時間が必要と思っていたが、日ごろの授業や生活の中で少しずつ活用させることで、子どもたちはいつの間にか使えるようになることが分かった

等々、お話しいただけました。本校の取組みが少しでも豊中市内、大阪府内に広がればとても喜ばしく思います。