式辞

60期生の皆さん、卒業おめでとうございます。

本日は、PTA役員の皆様にご臨席いただいております。いつも学校を応援・支援をいただき、ありがとうございます。

保護者の皆様、本日はご臨席を賜りまして、ありがとうございます。

また、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。

これまで、本校の教育にご支援、ご協力をいただき感謝申し上げます。至らぬ点も多々あったかと思いますが、

ご容赦いただき、60期生の卒業を、ともに、心から祝福したいと思っております。

さて、60期生の皆さん、みなさんの中学校生活は、新型感染症という世界を巻き込んだ大きな災害の3年間でした。

1年前の3月2日、日本中の多くの学校が休業となり、小学校6年生のみなさんも、学校へ行くことができなくなりました。

卒業式はどうなるのだろうか、心配された方もたくさんおられましたが、卒業式は規模を縮小して、形を変えて実施されました。

そして、中学校入学式、無事に行われましたが、翌日から学校は休業となり、みなさんが中学校にそろって登校できたのは、

6月中旬のことでした。

あれから3年、新型感染症との長い関わりが続きました。

新しい生活様式、マスクの着用や食事中の会話の制限、行事の中止や変更、部活動の活動制限など、楽しい学校生活が大きな制限を

受けることとなりました。その制限の中で、みなさんは協力して、学校生活を作り上げました。よくがんばりました。

頑張った自分を、そして家族を、ともだちをほめてください。

不自由な環境の中で、粘り強く取り組む、うまくいかなくても、その環境の中で一歩踏み出す勇気を持つことをレジリエンスと言います。

日本語で言うと復元力とか回復力といいます。

これからの予測不可能な時代をたくましく生き抜く力が、みなさんには求められています。

この新型感染症は、5月8日をもって2類から5類へ移行し、インフルエンザと同等の扱いとなり、感染症対策としては一定の区切りが

つけられようとしています。今日はみなさんにマスクの着用は求めていません。少しずつ過ごし方が変わろうとしています。

しかし、人間の歴史を振り返ると、感染症による災害は何度も起きています。グローバル化がますます進む中、同じような災害に

出会うかもしれません。大きな災害や壁にぶち当たった時に、正しい知識と情報をもとに適切な行動をとることを心掛けてください。

コロナ禍の影響だけでなく、この3年間、中学校生活の中でうまくいかないこと、たくさんあったと思います。

自分自身のこと、家族のこと、友達のこと、部活動のこと、など、うまくいかず悩んだことがたくさんあったと思います。

しかし、うまくいかない環境の中でたくましく学校生活を過ごしてきました。

新しいステージに踏み出す皆さん、新しい出会いがあり、初めて会う人たちとかかわることが増えます。

みなさんが学んだことをいかして、より良い環境、だれもが安心して過ごせる環境、互いが成長できる環境を作っていってください。

私たちは、これから一歩踏み出すみなさんを心から応援しています。

みなさんの家族もあなたを応援しています。たくさんの人があなたを応援しています。予測できないほど、楽しい未来があなたを

待っています。希望をもって、自分を大切に、周りの人を大切に、1日1日を大切に過ごしてください。卒業おめでとうございます。

令和5年(2023年)3月14日