今日全校朝礼を行い、校長からは以下の話をしました。

「急に寒くなってきましたが、体調管理に気を付けてください。いつの間にか秋も深まってきましたが、秋といえばということで前回の全校朝礼でいくつか話をしました。「スポーツの秋」といえば第44回体育大会から早くも2週間。体育大会でみなさんが見せてくれた仲間への応援の姿、競技、応援パフォーマンスや各係仕事に全力で取り組む姿から、仲間への信頼感、やり切った自分への自信がついたことだと思います。この力をこれからの学校生活にも生かしていってください。また「食欲の秋」では、フードロスについて話をしましたが、飢餓で苦しむ人と、フードロスについて自分でできることを自分で考えてほしいと伝えました。

続いての秋は「勉強の秋」。体育大会という大きな行事が終わりました。いよいよ「勉強の秋」に向けて本腰を入れて取り組んでほしいと思います。そこで今回は「ノーベル賞」について少し話をします。「ノーベル賞」とはスウェーデン人のノーベルがダイナマイトをはじめとするさまざまな爆薬の開発・生産によって築いた巨万の富の毎年の利子で、前年に人類のために最大の貢献をした人々へ送られる賞で、今年日本の方で大阪大特任教授の坂口先生が生理学・医学賞を、京都大特別教授の北川先生が化学賞を受賞されました。

 坂口先生が研究されているのが「制御性T細胞」という細胞。 一言で言うと、免疫の暴走にブレーキをかける細胞だそうです。免疫が暴走すると正常な細胞を攻撃して病気になったり、無害なものに過剰に反応してアレルギー反応を引き起こしてしまいます。これを制御することで病気を防いだりアレルギーを抑えたりできるとのこと。坂口先生が子どもたちへのメッセージとして、「クラスで自分だけ鉄棒の逆上がりができなかった。懸命に練習したら、ある日突然できるようになった」。「体を鍛えるのと同じように、頭を鍛えることもできる。ある日突然、わかるようになるのが勉強」とおっしゃったそうです。また「何かを成し遂げるには時間がかかる」とも。

北川先生が研究されているのが、「金属有機構造体」。これは内部に無数の小さな穴が並んだ材料で、小さな分子の気体もため込むことができるものだそうです。 金属イオンと有機分子の種類や製造条件を変えることで、種類を無限につくることができ、穴の大きさや材料の性質を変えられるそうです。その材料を使って地球温暖化の原因になっている大気中の二酸化炭素をうまく分離して、気候変動の解決にもつながることが期待されています。北川先生は「幸運は準備した心に宿る」という細菌学の大家・パスツールの言葉を大切にしているそうです。日頃からの準備や努力を怠らないことが大切ですね。

3年生のみなさん、体育大会で得たやり切った自信と仲間への信頼をもとに、「幸運は準備した心に宿る」を意識して自分の進路実現に向け取り組んでください。ただ時に不安になったり自信を無くしたりするときもあるかもしれませんが、その時は一人で悩まず必ず家族や先生方に話をしてください。また「何かを成し遂げるには時間がかかるともいわれています。1,2年生のみなさんも先輩を応援し、1年後2年後の進路実現に向け準備をしていきましょう。」

クラブ表彰の後生徒会総会が行われ、各専門委員会、議員、執行部から前期の振り返りと後期へつないでいってほしいことが発表されました。明日生徒会執行部選挙が、その後各クラスでの委員決めが行われ、いよいよ後期に入っていきます。前期の取り組みを継承し、さらに発展させて、より良いクラス、学年、17中を創っていきましょう。