校内研修の二日目は、生徒の心理理解を深めることを目的に、市内にある赤垣メンタルクリニックの赤垣伸子先生を招いて、集団に入りにくい子どもの理解と支援について、模擬ケースの課題についてグループワークをしました。

 

見立て方についてはさすがにベテランの先生は着目点も違い経験の浅い先生は討議をする中で真剣に聞いていました。

私が興味を持ったのは、見立て(アセスメント)の引き出しが多くて的確な視点を持っている先生がいつその見立ての域に達したのかということでした。たくさんのケースに寄り添い、ああでもないこうでもないと熟考を重ねてきたからこそなのだろうと思いますが、いつその域に達したのかと。

 

本校だけでなく増加の一途をたどる学校に来にくい生徒に対して、その目標設定は、①健康的に成長すること、②ある程度バランスの取れた人格形成、③最低限の学習能力の獲得であり、単に「登校できるようになること」はゴールではないというのは大いに頷けることでした。

しかし量を感じるアナログの時計ではなく、時間が減っていくように感じるデジタル時計中心の生活の昨今、どうなっていくのだろうと不安は増すばかりで長期的に見ることは当事者やその家族にはきっと難しいことでしょう。

 

筒いっぱいになっている物事をゆっくり整理して、いらないものを放り出して、何かが入る隙間を作って、エンパワーしていく。それは昨日の研修でも同じような話がありました。

 

情報が溢れているからこそ、ゆっくり焦らず、一つ一つ積み重ねていきたいですね。

 

最後に、赤垣先生に本を紹介していただきました。

『イジメのある世界に生きる君たちへ』(中井久夫)。

早速Amazonでポチっと買ってしまいました。積読にならないようにしないと、です。