短縮時程のこの期間を使って講師の先生をお呼びして校内研修を実施しています。

 

3日間の今日は初日。「PEP TALK(ペップ・トーク)」研修でした。

「ペップ・トーク」とはアメリカのスポーツ界で生まれた、試合前に監督が選手に送る激励の声掛けのことです。

 

私たちは、子どもたちに、部下に、友人に、どんな励ましの声掛けをしているでしょうか。講義を聞きながら振り返るといかにネガティブな言葉遣いをしているかに気づかされます。もしかしたら、関係性が深い人にほど気安さから、それが心配しているからこそ親身になってネガティブな言葉がけの連発をしているかもしれません。

 

言葉に力が備わっていることは、言霊(ことだま)という言葉があるように日本に暮らす人は意識して大切にしてきました。講義の中でもありましたが、ハレの日に「忌み言葉」を使わないことなどは代表的な例です。

 

同じ思いを持っていても、言葉の言い換えで伝わる思いや力が変わってくることはよくあります。

 

相手の気持ちや行動(状況)をまず受け入れ(受容)、そして捉え方を変換して認め(承認)、そして前向きな表現で働きかけ(行動)、最後に相手の立場になって背中をひと押しする(激励)、このサイクルを大切にするのがペップトークの極意だそうです。

 

一昨日にはFIBAバスケットボール・ワールドカップで日本は劇的な逆転により歴史的な一勝をしましたが、そこにはホーバス・ヘッドコーチの存在があります。また同じ日に世界陸上やり投げで金メダルを獲った北口榛花選手にもチェコ人のセケラク・コーチとの二人三脚が語られていました。

もしかしたら彼らが選手に向けるメッセージには、日本人コーチにはないポジティブな言葉が溢れてるのかもしれません。

 

この夏休みも時間と予定の許す限り、多くの部活の試合を観戦してきました。子どもの頑張る姿は清々しく、見ていて元気をもらえます。

一つの試合の中には必ず流れがあります。流れを変える「声掛け」、勇気を与える「ひとこと」。

人生という流れの中にもターニングポイントになる誰かの「ひとこと」が存在するはずです。

今日の研修は、あらためて「言葉の力」を考えるひとときでした。