豊中市では、今年度の2学期から全ての中学校での完全給食が始まる。

愚息が通っていた宝塚市の中学校では給食だったが、豊中市では中学校はずっとお弁当だった。そして少し前から業者弁当を希望で注文している生徒もいる。その数は100名前後、ほぼ一割だ。

それが、2学期からは全員給食になる。我々、中学校現場では未体験のことが始まろうとしているのである。

関係者は、「子どもたちは小学校で経験しているから案ずるより産むがやすしですよ」なんて仰るが、我々は給食指導なるものの経験がない者の集まりなのだ。

そこで、5月の19日、20日と実際の様子をお隣の少路小学校に見学に寄せていただいた。

私が行った19日は、当初10名くらいでの見学のはずが、20名を超える大所帯での「視察」となった。担任をはじめ、みんな不安なのだ。

小学生は、何のことだと、人懐っこく近寄ってくる。「何しに来たん?」 から始まって 「〇〇知ってる? わたし、妹」 とか、尋ねてもいないのに自己アピールがすごい。

本当に担任の先生方にはご迷惑をおかけしてしまった。思えば、中学1年生の子どもたちは、こんなしゃべり方から、中学生のしゃべり方に、大人のふるまいに一生懸命努力しているのだろう。

一緒に配膳の様子などを見ていた先生が、ポツリと「ホンマに小学校の先生には頭が下がりますね」と。そうなのだ、そういう敬意をもって接しないといけない。お互いが、校種の異文化を越えて繋がるには、リスペクトなしではありえないのだ。

次は近隣市ですでに給食をしている中学校を視察しようと計画中だ。給食が始まるまでに、もう、そんなに日はない。