学校だより てきたっ子7月13日号 その2
令和4年7月13日号 その2
びわ湖宿泊体験記
6月23日(木)
早朝から真夏の日差しが照り付ける中、大きな荷物を持って集まった子どもたち。中には、初めて家を離れて泊まることへの不安で、心配そうな顔の子どももいました。「みんな仲良くきずなを深め、力を合わせて楽しもう!」というスローガンをみんなで確認し、マリンフードプール前でバスに乗りこみました。バスの中は、子どもたちの楽しそうな話し声でいっぱい。こうしてクラスのみんなと一緒に観光バスに乗ることも初めての経験です。
バスは名神高速道路をどんどん進みました。ところが、トイレ休憩をとった直後に交通事故渋滞に巻き込まれてしまいました。予定を変更して高速から降りて、一般道経由で湖西道路に入ることになりました。教員たちは時間通りに到着できるかはらはらしていましたが、子どもたちはレク係が繰り出すクイズに答えて楽しく過ごしていました。琵琶湖が見え始めると、「でかい!」「琵琶湖って、ほぼ海やん!」「山と湖、サイコー!」と歓声が上がりました。
午後の最初のプログラムは、『カッター』と『箸づくり』です。前半と後半の2グループに分かれて2つの体験を交互にしました。
『カッター』というのは、オールで漕ぐ大きなボートです。スタッフから説明を聞いた後、身長の3倍ほどあるオールを2人でボートまで運びました。カッターは、メンバーの気持ち(漕ぎ方)を合わせないと前に進みません。みんなで声を掛け合って一生懸命漕いだので、とてもスムーズに進むことができました。
次は、『夕食づくり』です。この2年間、コロナの影響で調理実習もできていなくて、野菜を切ることすら初めてに近い状態。しかも、野外活動なので薪に火をつけるところからしなくてはなりません。昼間の活動でおなかがぺこぺこになっている中、みんなで協力しながら、四苦八苦してカレーを完成させました。大きなジャガイモが出てきたり、ごはんが少し焦げたりした班もありましたが、おいしいカレーができました。自分たちで作ったカレーは、今までに食べたほかのカレーよりも何倍もおいしかったことでしょう。食事の後片付けの時、自分の分担は早々と済ませていたのに、10人ぐらいの子どもたちが他の人が忘れていた後片付けを進んでやってくれていたのには感心しました。
夕食の片づけが終わると、もう日も暮れはじめました。次はお待ちかねの『キャンプファイヤー』です。この日のために準備してきたスタンツを発表しました。どの出し物もひと工夫もふた工夫もされていて、素晴らしかったです。中には、家から自前の衣装を準備してきた子もいて、大盛り上がりでした。子どもたちの出し物に負けないようにと教員たちも練習を重ねた?出し物を披露しました。
6月24日(金)
午前6時30分に全員元気に目覚めました。中には、ずいぶん早くから起きていた子もいたようです。洗面を済ませてから、部屋の片づけとシーツたたみです。上手にたためなくて、何度かやり直しをしたグループもありました。
朝食後、『いかだづくり』と『水遊び』をしました。いかだは、ゴムチューブ8本と板(大2枚・中4枚)を組み、ロープでつなぎ合わせて作ります。みんなで知恵を出し合いながら作業を進めていきました。これならうまくいくと思って組んでみるのですが、なかなかみんなが乗れるいかだになりません。何回も組み替えながらようやく完成させました。その後、完成したいかだに乗ったり、湖にもぐったりして夏の琵琶湖を満喫しました。
昼食をとり、いよいよ最後のプログラムです。退所式では、お世話になったスタッフのみなさんに感謝の気持ちを伝えました。施設の方の「この行事ができたのは、みなさんのお家の人・先生方・スタッフや、みなさん自身のこれまでのいろいろな準備があったからこそだということを忘れないでください。」というお話が心に残りました。子どもたちは、バスに乗りこむなり、「林間、楽しかった!」「琵琶湖にまた来たい!」と口々に話していました。
帰りは、少し渋滞に巻き込まれたものの順調に走れました。子どもたちは睡眠不足の上に様々な活動で疲れているはずなのに、くたくたになっている教員とは対照的に元気満々でバスの中ではずっとおしゃべりをしていました。子どもたちのエネルギーは素晴らしかったです。
1泊2日の共同生活の中で、子どもたちはみんなで協力して行う活動の楽しさや互いを思いやる心の大切さを学び、一回り大きく成長したように思いました。何より素晴らしかったことは、全ての活動を全員が元気でやり終えたことでした。この宿泊体験で学んだことをこれからの学校生活の中でも生かしてほしいと思います。