四中では、合唱祭(がっしょうさい)という。今まで赴任した学校はすべて合唱コンクールといっていたので、言い慣れない。とにかく、祭りというわけではないが、合唱祭なのだ。

 

課題曲と自由曲の2曲を歌って、チームワーク・音楽性・ステージマナーを観点に金・銀・銅の賞を競う学年行事である。

 

個人的に合唱祭(合唱コン)は、一番好きな行事だ。特に身体が大人に成長してきて、声もすっかりでき上ってくる、3年生の歌声は年々聴いていて目頭が熱くなってくる。歳かな。

 

音楽的なことは門外漢なのでわからない。ただ歌である以上、歌詞の捉え方は気になる。その言葉をメロディに合わせてどう伝えようとしているか、どう伝わるかは。

 

多くの生徒が私立高校の入試を終えてひと息継ぎ、卒業を間近に控えた3年生の、指揮者を見据える真摯な眼差しはぐっと胸を打たれる。

 

余韻を残すような、また指先まで気持ちが入ってたおやかに音を流すような指揮の様子は美しく感じる。

 

伴奏は、どれも上手だった。でも、ただピアノを弾くだけでなく、歌うことまで意識した「伴奏」であり、太い音、細やかな音、楽器を演奏できる人へのあこがれが高まる。

 

課題曲は、卒業式の定番ともなっている『旅立ちの日に』。

最後の講評でも少し触れたが、若山牧水の有名な短歌

  白鳥は哀しからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ  

の鳥が浮かんでくる。

短歌の解釈はいろいろあろうが、

白い存在が上にも下にも圧倒する青に媚びることなく、たった一羽で飛んでいる、その孤高の姿を美しくイメージする。

 

「かまってちゃん」が多い最近の中学生のイメージとは違う。彼らには孤独は耐え難いかもしれない。いや、思春期だ、人知れず友達としゃべっていても孤独は感じているのかもしれない。

でも、いや、だからこそなのか、課題曲(卒業の歌)『旅立ちの日に』に歌われているように、

  飛び立とう未来信じて 弾む若い力で この広い この広い大空に

なのだ。

 

先生ブログ読んでるよ、と体育館入場前にこっそり話しかけてくれた君に、「(最後に君たちに)こういうことが伝えたかったんだよ」とうまく話せなかったことを君に補足しておくね。

 

同様に、若山牧水の白鳥に、この前から頭の中でヘビーローテーションしているMrs.GREEN APPLEの『ダーリン』の最後の部分の歌詞を重ね合わせてしまう。

  ねぇ私の私で居てもいいの?

  あの子にはなれないし 

  なる必要も無いから

と。

いい意味で、自分は自分なのだ。

 

つい調子に乗って後のことを考えずに、無茶ぶりで全体合唱をさせてしまった。

別段、YouTubeの【18祭】Mrs.GREEN APPLE『ダーリン』18Fesに感化されたわけではないけれど。

順位の競い合いが終わったら、あとは「祭りのノリで」って言ったら叱られるかな。

でも、急に振っても75期生はあれくらいは軽くできる力を持っているはずだから。

さぁ、次は卒業式だ。