一学期の落とし物
明日に終業式を控え、今日の午前中は1時間目に1年生、2時間目に2年生、3時間目に3年生の学年集会が持たれた。
どの学年も前半は議員たちが仕切って1学期の学年の様子を振り返って、後半は先生にバトンを渡した。
どの学年も数人の先生が1学期の行事や学習面について具体的に話し、そのあと夏休みの過ごし方の注意を与えた。
3学年とも後ろで見ていたが、どの先生も語りがうまい。話の切り口もさまざまで、それぞれの学年に応じた良い話だった。次回にでも披露したい。
苦笑してしまったのは、明日、生徒が下校してからの簡単な職員打合せで、1学期の様子で私から先生方に気づきを促そうと思っていたキーワードを含んだ話が、何回か出てきたことだ。
誰しも「言うは易し、行うは難し」なのだろう。
どの学年も最後に「体育館を出る前に、出口付近の長机に並べられた1学期の落とし物や忘れ物を見てから教室に戻るように」との指示があった。
普段は保健室前のガラス戸棚で保管されている落とし物や忘れ物たちが、改めて丁寧に並べられている。
不思議なのだ。
前任校でも同様の現象だった。
櫛(くし)や日焼け止めのように小さなものはどこで落としたのかなと行方知らずになることはあるだろう。
ところが、スカート、帽子、水筒、シャツ、タオル、上着を忘れたままにしているのだ。
「どこに忘れてきたん?」「たぶん学校やろ」「探しておいで」「明日先生に聞いといで」とかといった会話は存在しないのだろうか。
しないからいつまでも探されない落とし物(忘れ物)が存在するのだろう。
もうひとつ心配なのは、生徒たちが先生とのそんな簡単なやり取りも諦めてしまっていないだろうかということだ。
そんなことはないと信じてはいるが…。
半分くらいは持ち主が現れて帰って行った。
写真は、引き取られず持ち主に戻らなかった一学期の落とし物たちだ。
これらは夏休みに処分される。