であいとつながりをもとめて   令和元年(2019年)6月20日

公開授業月間の授業を紹介します

 本校では、お互いの授業を参観することで、自分自身の授業力を高めていこうとの目的で、「公開授業月間」の取り組みをすすめています。今年は、6月3日(月)より21日(金)の期間を「公開授業月間」として取り組んでいるところです。本校の研究テーマは、「生徒一人ひとりの『自己肯定感』を育て、居場所のある授業づくり~『主体的』『対話的』で深い学びのある授業づくりの実践をかさねて」としています。本庄先生が、SE担当(大阪府教育委員会のスクールエンパワメント事業に位置づいている)として、先生方の授業をレポートしていただき、先生方の交流を促進していただいています。今回は、その様子を少し「学校だより」でも紹介させていただきます。

2年生理科 化学反応式を自分たちの力でつくる主体的な授業

 2年生理科 化学反応式を自分たちの力で作る主体的な授業
6月3日(月)は北端先生の授業を公開していただきました。
この日は化学反応式を、理屈を理解した上で、作れるというゴールに向かって、子どもたちが主体的に取り組む様子を見せていただきました。
 早く出来た生徒は「小さな先生」になって!
 グループの中でも、早くできた生徒は、同じ班の困っている生徒に、やり方を伝えます。すると、よくわかっていなかった生徒も、教えてもらって理解できると、とても嬉しそうに次の課題に取り組んでいました。
【先生方の感想より】

●ふだんから男女ともに仲がいいことが伺えました。難しそうな問題でも、班で教えあい、取り組み、わかったときはとても嬉しそうな顔をしているのが印象的でした。普段の私自身の授業でも、説明してから練習問題を解くことが多いのですが、北端先生の声かけや授業の進め方など参考になることがたくさんありました。
●班で話し合い、友達どうしで答え合わせをしているのは、とてもいいなと思いました。まず一人で取り組んで、わからなかったら、友だちに聞いていいよというのは、安心感があっていいなあと思いました。

今日の目標 班での話し合い① 班での話し合い②

 

1年生美術 作者の思いを感じ取りながら絵を鑑賞する授業

 6月6日(木)は阿部先生の授業を公開していただきました。
この日の授業は、「梱包する」作品を特徴とする芸術家の作品を比較しながら、共通点を見つけたり、なぜ24年間も製作時間を費やしながら、公開がたった2週間だったのかという謎にせまったりと、絵画が好きになるような、とても楽しい雰囲気のある授業でした。
【先生方の感想より】
●1人学び、ペア、グループ、子どもたちは比較的難しいお題に対して、よく取り組んでいたと思います。子どもたちの自由な発想がいいなと思いました。「正解はないよ。」という先生の言葉かけで、子どもたちは話し合いがしやすくなったと思います。
●美術に興味がない生徒も発言したり、参加しやすくなる工夫を、視覚的教材を使って実践されているのがよかったです。
●意見を書かせてから隣の人と交流させると、相手の考えもわかるし、自分の考えも上手に説明する練習にもなるので、いいと思った。自分の授業でもぜひ取り入れたい。
自分の考えをうまく説明することは、自分の頭の中の整理にもつながるし、社会人になって感情的にならずに、理路整然と説明できたら良いと思う。

芸術家の作品 班での活動① 班での活動②

 

2年生社会 大臣になったつもりでエネルギー問題を考える授業

 6月7日(金)は奥田先生の授業を公開していただきました。
この日はトーマス、ドワイト、アンゲラの三人の大臣のどれか一つの役割を与えられ、自国のエネルギーについて議論をして結論を出すという、主体的で対話的な授業を見せていただきました。
三人の大臣はそれぞれ「自然エネルギー」「原子力発電」「火力発電」を推奨しており、生徒たちは三人班になって、それぞれ役割分担をしてそのエネルギーのメリット、デメリットを読み取ります。そして読み取った内容を交流したうえで、グループとして採用するエネルギー1つと絶対選ばないエネルギーを決めて、その結論を根拠とともに全体交流するというものでした。
【先生方の感想より】
●この授業では、子どもと対話する子どもの姿が見られました。そして奥田先生の「相手に伝わるように」とか「この国を自分で統治する」という言葉かけで責任感や役割が生まれていました。
グループに同じ立場の人がいないので、自分で伝えなきゃという雰囲気になっていました。ずっと楽しい明るい授業でした。
●答えのない問いなので、自由な議論もでき、また知識を活用できて、深い学びのある授業でした。

班で考える 班での協議① 班での協議②