寺内小学校 公開授業研究会(2024/2/7)

豊中市立寺内小学校では、豊中市校内研究推進事業「情報活用能力の育成」を受け、

「学びをつなぎ、喜びをわかちあえる児童の育成~情報活用能力の育成を通して~」をテーマに、

令和6年(2024年)2月7日(水)に公開授業研究会を実施しました。

 

☆公開授業 4年・社会科「大阪の発展につくした人々」 授業者:吉川 聡一郎 先生

単元の第2時が公開されました。

第1時では、「大阪で活躍した人」を調べることを伝え、学習の流れ、終わりの活動について説明されています。

 

「大阪で活躍した人」リスト

安藤百福 手塚治虫 小林一三 中甚兵衛 吉本せい

大林芳五郎 河村瑞賢 大塩平八郎 岡本太郎 山中石松

 

子どもたちは、第1時で調べる人を1人決めており、第2時の授業が始まる前に自分たちで黒板に分担表を書き、マグネットを貼るといった、やる気満々の様子でした。

 

授業では、前時の振り返りの後、「本時の到達点」、「調べ学習のルール」、「使ってよいもの」の確認がありました。

★本時の到達点

どのような人物か、大阪に遺したものは何か

★調べ学習のルール

1枚にまとめる(発表ノート用紙)、出典をあきらかにする、著作権に配慮する

★使ってよいもの

紙、本、タブレット、大型モニター、自由に相談、グループワーク機能

 

<みんなから意見がほしいとき>

  1. ミラーリングしてTVモニターに自分のタブレット画面を映す
  2. 教卓の卓上ベルを「チーン」と鳴らし、合図をする
  3. 作業中の子たちも、モニターを見て意見を伝える(1回当たり30秒間)
    ※意見が多かったもの
    文字が多い(ダイエットさせたほうがいい)、大阪に残したものの記載がない、出典が明らかにされていない など
  4. 先生は、「なるほどと思った人」など挙手を求め、意見の数を見える化する
  5. 最後は、先生の「参考にしてください」で終了

 

子どもたちは、ICTを使っているとどんどん便利な機能を発見します

例えば、文章の「文字検索機能(キーワードが色付けできる機能)」をある子が発見していました

吉川先生は全体へ声をかけ、活用できるよう解説されました

子どもたちは最後まで集中しており、学習を楽しんでいる様子でした

 

☆事後検討会

子どもたちの下校後、事後検討会が行われました。

まずは、授業者の吉川先生、同学年の先生から単元づくりなどの説明がありました。

 

  • クラスの子どもたちは、騒がしいが緊張しやすい
  • これから求められる授業形式「複線型授業(クラウド型学習)」を取り扱った
  • 先生は、子どもたちをコーチングするよう意識している
  • これまでの学習では、出来上がった作品に名前を書かず、二次元コードを貼って掲示するなどの工夫をすることで、周りの子たちの作品に興味を持つ子が増えてきた
    (コードを読むと、クラスの子ならわかる本人の愛称や工夫したところなどが見られる)
  • 誰でもできる授業をめざした

 

続いて、低・中・高学年に分かれ、授業について意見を出し、全体交流を行いました

  • 複線化の授業は、調べ学習が取り入れやすい
  • 視点が広がるのがいい
  • タブレットを通して対話できていた
  • ミラーリングしたとき、前の作品を残しておいて比較できるようにするといいのではないか
  • 〇〇博士になろう、など示してあげれば意欲が増すかも
  • 複線化では、問題の把握度によって学習グループを選択して行えるようにするとよいかも
  • ミラーリングしている子以外も改善していけるように子ども同士の声かけがあればいいかも
  • スライドを作るのに必死な子についてどうするか(コピペで終わりなど)
  • フォーマットを示してどうするか示してあげると理解に時間がかかる子にいいかも
  • 授業中に学習規律も教えているのがよかった
  • 複線化を進めたとき、高学年では先生を超えていく子が出てくることへの危機感を覚えた
  • インターネットは情報が多すぎて正しいか正しくないか先生もわからないため、読む力をつけていかないといけない(コピペのみにならないように)
  • チーンから作業に戻るのは疲れるが、子どもたちはすごい体力を持っていくと思う

 

今回の提案授業が、これからの寺内小の授業にどう生かされるのか、今後が楽しみです。