学校だより第6号(6年生命の学習、5年林間、子どもたちの状況、第1回学校運営協議会議事概要)

ともだちとともに、ねばり強さと、やさしい心で、まなびあう刀根っ子

6年生、命の尊さを実感

6年生は、去る5月31日に修学旅行で広島平和記念公園を訪れました。全校児童で折り上げ、6年生がきれいなパネルに仕上げた折り鶴を、公園内の「学徒戦没者の碑」に捧げました。子どもたちは碑の前で黙祷、平和への願いの言葉、そして合唱と、終始水を打ったような静けさの中でセレモニーができました。

平和記念資料館はグループごとで見学しました。当初は、かなり混雑しており、一つ一つの展示をゆっくり見られる状況ではなく、「見えないよお」「○○さん、どこへ行った?」など見学に集中できず落ち着かない様子でしたが、順路を進むにつれて、原爆の被害の状況を目の当たりにし、次第に子どもたちの口数が減っていきました。そして、どの子も「一つ一つをゆっくり見たい」という気持ちからか、多くの人の列の後ろに並んで順番を待つ姿が見られるようになり、順番が来るとゆっくりと真剣に写真や文章を読んでいました。資料館の最後の方で、被爆で亡くなられた母子の生前の幸せだった頃の写真の前で足が止まった子どもが「お母さんに会いたくなっちゃった」とつぶやきました。周囲の子どもたちはそのつぶやきを聞いて何も答えませんでしたが、きっとそのつぶやいた子どもに共感したり、同じ気持ちであったりしたのではないかと思います。

6年生の子どもたちは、ヒロシマにおける様々なことから、それぞれの思いで学びを深め、自分に置き換えて「命の尊さ」「当たり前のように暮らす家族のありがたさ」をかみしめることができたのではないかと思います。とてもいい修学旅行でした。

5年生、今日から林間学舎に出発

高学年になって初めての宿泊行事、林間学舎へ5年生が元気よく出発しました。修学旅行と同じく天候が気になりますが、何とか無事に活動ができることを願って止みません。

5年生は、「近江八幡休暇村」へ出かけ、琵琶湖でのいかだ体験やカレー作りなどの体験、そしてキャンプファイヤーやバスレクなど、楽しい活動がたくさんあります。林間学舎の目標は、仲間と協力して活動することで集団の力をアップさせることです。さてさて、どのような林間学舎となりますか、とても楽しみです。次回の学校だよりで報告します。

梅雨の季節、気分が憂鬱になりがちです

人間は、雨が降ると気分が憂鬱になりがちです。これは諸説ありますが、人類の長い歴史において、「雨の日は行動しない」という習慣から「雨の日は気分が下がる」という体質が人類には引き継がれてきているとのことです。ところが、現代の人類は天候に関わりなく活動をせざるを得ません。気分が下がる中でも活動していると、ストレスもたまりやすく、イライラ感が増します。梅雨になってからここ最近、子どもたちの学校での様子が気になります。「友だちに嫌なことを言う」「誰かわからないけれども机に嫌なことを書かれたりする」「トイレでいたずらをする」「ちょっとしたことでもきつい言葉を発してしまう」・・・。子どもたちの生活指導面での事象が複数の学年で起きています。6月13日(火)の朝の会に放送で全校朝会を行いました。その際に、校長から「イライラしたときに、友だちにつらく当たらずに上手に過ごすためにはどうしたらいいか、難しい問題ですが自分で考えてみてください。」と子どもたちに呼びかけました。それを受けて、あるクラスの担任が「校長先生の話されたことをみんな考えてみよう」と一人ひとりノートに書いてみるという取り組みをし、「校長先生、子どもたち一生懸命書きましたよ」と報告をくれました。ほんの一部ですが紹介します。

「深呼吸したり、紙に何か書いたり、外の景色を眺める」

「何か別のことに集中する」

「ベッドの上でごろごろして独り言を言う」

「イライラしたらお母さんに甘える」

「おもしろいこととか楽しいことを思い出す。」・・・

どの子も一生懸命考えてノートに書いている様子がうかがえました。

学校では、このように日々各学級や学年全体での生活指導をベースにしながらも、問題が起きた時には一つ一つの事象について学級担任だけではなく、学年団、管理職と情報共有・相談しながら丁寧な指導に当たっています。何よりも早期の丁寧な対応が肝心です。そのためにも、学校とご家庭での子どもたちの見守りが大切になってきます。普段からお願いしておりますが、子どもたちの小さな変化を見逃さず、常に子どもを中心において学校と保護者の皆様とが手を取り合って進めていけたらと、心より願っています。何か気になることがございましたら、いつでも学校までご相談くださいますようお願いいたします。

第1回 学校運営協議会を行いました

1.日 時 令和5年(2023年)5月20日 14時00分~15時30分

2.場 所 豊中市立刀根山小学校 第2図書館

3.出席者 (委員)7名(定数8名 1名欠席)

      (事務局)校長、教頭、

4.次 第 (1)会長、副会長の選出について

      (2)学校運営に関する基本方針について

      (3)コミュニティースクールを進めていくための現状と課題

議事概要

●学校運営に関する基本方針について

事務局(校長)から以下の内容を委員に説明し、意見をいただいた後で、承認をいただきました。学校教育目標「ともだちとともに ねばり強さと やさしい心で まなび合う刀根っ子」を実現する上での学校経営の重点として、3つ

  • 教職員の協働体制(チーム刀根山)によって学校運営組織の機能化・効率化をはかり「全ての教職員が安心して元気に働ける職場環境」を構築することにより、「全ての刀根っ子が安心して元気に過ごせる学校」をめざす。
  • 「いじめ」や「あらゆる差別」を許さない「人権尊重の視点」に立って、すべての教育活動を組織的・計画的にすすめ、子どもたちにとって安心・安全を育む教育活動をすすめる。

→望ましい学習集団づくり(一人一人の「居場所(先生にも友達にも何でも話せる雰囲気)」があり、仲間と学び合える集団)

子どもたちが「学ぶ楽しさ(できた、わかった ⇔ なぜだろう、もっとやりたい)」を実感できる授業づくりと、子どもたちがお互いに力を合わせて認め合い達成感が味わえる行事づくり

  • 地域人材や保護者の協力を生かした教育活動を推進し、その推進を家庭・地域社会に積極的に情報を発信しながら理解と協力を得るように努め、「学校力のパワーアップ」と「開かれた学校づくり」をめざす。

(委員からの主な意見と学校からの説明)

・教員の残業時間が長いことや教員採用の倍率が下がり、質も下がっているとマスコミ報道がされている。そういう今だからこそ、地域と協力しながら、地域の人材を活用していくことを考えてはどうか。

 →後半のコミュニティースクールの推進の話題にもつながるので、是非その方向を模索したいと説明しました。

・スマートスクールの指定を受けたということであるが、chatGTP等の活用、有効性、リスク等も考えていかなければならない。

・人権教育、同和問題学習は部落問題だけではない。LGBTQジェンダー問題等もっと身近な問題にも焦点を当てていくべきではないか。

 →様々な視点での人権教育を学校では進めていることを事務局から説明しました。

・不登校傾向の児童がどれくらいいて、どんなサポート体制、サポート役の人材がいるのか、気になっている。

 →ほっとルームの対応や、その対応教員の実状や行き渋り児童の様子を説明しました。

●コミュニティースクールを進めていくための現状と課題

 地域と学校が共に知恵を出し合うには、地域の高齢化と保護者の学校運営への参画の難しさがあり、いかにすれば、保護者が無理なくコミュニティースクールの推進に参画できるかを委員の皆さんで話し合っていただきました。保護者によるボランティア(仮称「とねさぽボランティア」)について学校で検討している状況を、事務局より説明を行った後、意見交換となりました。

(主な意見要旨)  

・現在学校教育に協力してくれている地域の方々は高齢化し、疲弊してきている。子どもたちを真ん中にして地域と保護者が協力していくことが 難しくなっている。

・20代~40代の保護者は日々の生活に必死な状況にある。学校教育活動に参画していただくには、2段階くらいのスモールステップが必要だと感じている。

・チーム刀根山の輪をもっとひろげられるように人材を集めていきたい。自分の子どもが卒業しても手伝ってもらえる組織づくりが大切。

・校区にある大阪大学とも提携して、学生ボランティアを活用してほしい。

・保護者の方にやらされている感、義務感だけでなく、進んで気持ちよくやっていただけるように校長の手腕で頑張ってほしい。

・「仮称とねさぽボランティア」が今後どのように進んだか、次回以降成果を聞かせてほしい。