学校だより第15号(子どもが子どもに感化を受けること、1月行事予定)
ともだちとともに ねばり強さと やさしい心で まなびあう 刀根っ子
子どもが子どもに感化を受けること
1年間で一番長い2学期が、本日で終了しました。
まだまだ夏休みの気分の抜けない9月中旬には、スマートスクール実現モデル校の公開授業研究会、少し暑さの落ち着いた10月中旬には運動会、そして、ほんのひと時気持ちの良かった短い秋が過ぎ、寒くなった11月末と12月中旬には学習発表会(音楽発表の部、作品発表の部)を行いました。子どもたちは行事で仲間集団の結びつきを深め、その仲間集団の力を生かし、日々の教科学習にも取り組んできました。
「心と体のアンケート」を、今学期も行いました。子どもたちが日々の生活で何か困っていることはないかを確認する大切なアンケートです。1学期よりも2学期に数字が伸びていたのは、「学校でいやだなあと思うことがある」という項目です。長い2学期、子どもたちはたくさんの行事や学習活動を学級集団で行うことで、様々なトラブルや悩みを抱えると同時に、心身の発達が著しい時期を経験することで、「しんどい思い」をすることが多いのは大いに考えられることです。大切なのは、その「しんどい思い」をどれだけ早く解決して安心感を得られたかということです。アンケートの「学校に来るのが楽しいですか」の肯定的な回答の数値を確認すると、1学期とほぼ変わらない数値でした。あくまでもこのアンケートの数字から見えてくる結果として、「しんどい思いをすることがあったが、学校に来ることは楽しかった」と回答した児童が多かったことがうかがえます。これは、保護者の皆様が、お子様のことで何かあったときにはすぐに学校に相談くださり、担任を中心に学校と保護者の皆様と連携の下で課題の解決に丁寧に取り組んできたことの積み重ねがあったからこそと考えます。もう一つの要因は、「子どもたちが子どもたち同士で感化を与え合った」ということに、私は注目したいです。
本校では今年度、「子どもたちの話をまず聞こう。できるだけ子どもたちの『やりたい』を大切に、日々の取り組みを進めよう」と教職員間で確認し合って教育活動を進めてきています。日々の授業づくりでは「子どもたちが学び方を選び取る」授業づくりを、学校行事では「子どもも教員も楽しい」を、そして児童会行事では「子どもがやってみたいこと」をそれぞれ大切にしながら進めてきました。様々なエピソードがありましたが、なかでも6年生が考えた児童会行事「学校かくれんぼ」がとても楽しかったことに感化され、4年生が考えた児童会行事「全校じゃんけん大会」を行い、今日終業式にチャンピオンが決定しました。また、6年生の音楽発表を聴いた3年生のあるクラスの子どもたちが「6年生のような発表がしたい」と担任に申し出て、2学期末からミニ発表会にむけて練習を始めました。作品発表の部では、1年も3年も5年も、ICTの可能性を生かし、「動く絵」「音声による作品紹介」等、子どもたちの主体的な新たな発表が実現し、見学した子どもたちも私たち大人も大喜びでした。
子どもたち同士が感化を与え合う取り組みが増えたことも、間違いなく「学校に来るのが楽しい」という結果に結びついています。子どもたちにとって「困ったことがあってもすぐに解決でき、楽しいことがたくさんある学校」であるよう、私たち教職員は今後とも努めていきたいと考えています。
保護者の皆様には、今年1年間本校の教育活動の様々な面でのご理解・ご協力をいただき、心より感謝申し上げます。
新しい年が、皆様にとりまして幸多き年となりますことを祈念いたしております。
どうぞ、よいお年をお迎えください。そして、来年もよろしくお願いいたします。