あじさいと中庭  中庭 ビオトープ  中庭 はすの花

中庭 ヨシ&ビオトープ(写真1)

中庭 さまざまな野生生物(写真2)

中庭 スイレン(写真3)

 今日から期末テストが始まりました。特に年生はテスト続きです。ついこの間第1回実力テストがありショックを受けた?と思ったら先週はチャレンジテスト、で今週もテストですが”自分を鍛えてくれる”のがテストです。さて、九中の中庭にはアシがたくさん生えているのですが、「ヨシ」ともいいます。その理由はアシが「悪し(あし)」と発音が同じで響きがよくない、そこで、正反対のヨシ「良し(よし)」に言い換えたそうです。とんぼ

  中庭とビオトープ 

 ビオトープとは本来「野生生物の生息する空間」という意味だが、生態系としてとらえることの可能な最小の地理的単位である。(参考:日本大百科全書)で、中庭に九中ビオトープである。先週九中の中庭に教頭先生と実習生がアシを運んだ。彼は大学で植物について研究していたので、庭にあるビオトープを見てみたいと思った・・。

 見学に行く。ビオトープ周辺に紫色のアジサイが乱舞し季節を感じさせている(写真1)。しかしビオトープにはイネ科の植物(アシと思われる)があたり一面に繁茂し水面が見えない。実習生「一種類の植物が多く生育している状態は、他の植物にとって好ましくない環境であり、美しい花を増やすためにも枯れ草や繁茂しているアシを一部刈り取ったほうがいいですよ」教頭先生と一緒に刈り取った。ビオトープの中には、あれれプリント(かなり昔の)やたわし、ペットボトルなどのゴミも・・・見学タイムは汗びっしょり清掃タイムとなった。

 清掃後ビオトープは再生する(写真2)。アシの周辺に元気に泳いでいるメダカを発見し、(理科の実験で余ったメダカを放流して棲みついた)。淡いピンク色のスイレンの花が一輪開いている(写真3)。未の刻(午後2時ごろ)に花を咲かせるからヒツジ草ともいうのだが、見られたのはラッキーだ。スイレンの葉の上を数種類のアリが歩く。様々な生き物がビオトープ内にいる。園芸部の先生がきた。ぐぉーぐぉ。姿は見えないが牛ガエルか。尻尾がむらさき色のトンボも飛んでいる。しおからトンボがアシにとまった(写真左上)。ここは野生生物の生息する空間だ。

 人間は考える葦(アシ)である 考えるアシ

 中庭に九中ビオトープのアシ、フランスにはパスカルさんのアシである。中学生にはあまり知られていない人物だが高校生には社会の試験にでるぐらい有名な人である。そのパスカルさんが「人間は考えるアシである」と言った。樫(かし)という強い木は風が吹いても葉をくいしばり強くしならない。だがアシ(葦)は強い風が吹くとすぐ曲がってしまう。そんな樫も台風には弱い。足元からポキッと折れる時がある。「葦」は、違う。台風でも身をまかせてしなり、風がやむと「だるまさんがこけた」後のように「動いてないよ」とそっと身を起こし何事もなかったかのようにただ揺れている。つまりパスカルさんは人間は、風に負けているように見えても、風をくぐり抜ける「考えることができる」優れた存在なのだと言いたいのだ。

 九中の先生方は、生徒のみんなに「考える葦(アシ)」になって欲しい!と願う。今日から期末テストが始まった。机に向かうその姿は「考える人」そのもの。最後の1分までアシ、いや良し!脳を使ってよし人間は考えるヨシである。 

しなやかに つよく育てよ 九中のアシ