マチカネ先生塾 13期生 第7回
マチカネ先生塾第7回 授業力基礎力養成講座①「授業の基本」(2025/12/13)
第7回のマチカネ先生塾では、授業基礎力養成講座①「授業の基本」をテーマに開催されました。

まず、講師役の当センターの指導主事が、これまで学んできた「コミュニケーション力」、これから学んでいく「授業力」について、教師にとって片方だけの力をつけるのではく、両方を高めることが大切であることを冒頭に伝えました。
その上で、講座の前半は、「授業を構想する際のポイントについて」、後半は「教材研究」を中心とした構成で進んでいきました。
♦授業を構想する際のポイントについて
学習指導要領が育成を目指す三つの柱は、「知識及び技能の習得」、「思考力・判断力・表現力等の育成」、「学びに向かう力、人間性等の涵養」
「知識・技能」について、“漢字”の学習を例えに説明しました。つまり、漢字を目的なく書いたり見たりして覚えるのではなく、漢字の“部首の成り立ち”がわかっていると、漢字の習得に迷ったとしても覚えやすかったり、理解に近づくことができます。
「思考力・判断力・表現力」については、“理解していること・できること”をどう使うか、仲間と協力しながら問題に取り組むための表現力などの獲得を目標にします。“生きる力”の中でも特に重視されていることで、知識・技能と結びついた要素でもあります。
「学びに向かう力・人間性等」については、「もっと学習したい」という根本的な力で、先ほど述べた2つの柱がいくら優れていても、ここが乏しければ、大きな成果を出すことができません。
この三つの柱は相互に作用しあいながら、子ども達の生きる力を育んでいくと考えられています。
授業づくりは、そのことを踏まえて構想を練ります。
①その教材「で」学習することを設定(「教材を教える」のではない)
②子どもが「学習の見通し」を持つことができるような授業展開を考える
③ねらいをもった学習活動を設定する
これら3点のポイントを意識しながら進める等、授業を構想する際に大切なことを確認しながら講義が進められました。
次に講師が先生役となり、まず授業づくりをわかりやすく登山に例えて、大事なポイントを確認しました。その後講師が先生役となり「小学校算数」の単元で模擬授業を行い、塾生が理解を深めていく姿が見られました。


模擬授業では、先生と子どもが言葉をキャッチボールしながら進めていったこと、先生の言葉の選び方や子どもの反応で配慮するべきことを挟みつつ、進んでいきました。
後半は、「小学校算数」3年生教科書をもちいて、グループで教材研究を行いました。
忌憚なく意見交換が活発に行われる中にも、和気あいあいとした雰囲気で教材研究が進められている様子がうかがえます。
その後、グループごとに発表を行いました。子ども達の視点に立って意見交流を深めたことがどのグループの発表内容からも伝わってきました。


子どもの立場に立って、授業展開について意見交流を深める塾生達の様子。
最後に、次回、塾生達が実際に模擬授業を行うための準備として、教材研究のすすめ方についての説明がありました。
・この教材でつけたい力は何なのか
・本時の目標設定、授業展開、発問、板書計画について練りあげる
本日の配布資料や文部科学省のホームページの中の「学習指導要領」も確認し、まずは授業を組み立てていくことが必要です。
次回は年明けの1月の開催になります。
塾生の皆さん方には、今回学んだ様々なポイントを意識しながら準備してきたことをもとに、当日はお互いに模擬授業を見せあってもらいます。自分なりに準備を行ったものは、必ず現場に活かされるものになります。どんな授業が見られるか楽しみです。



