マチカネ先生塾第6回 コミュニケーション力養成講座④「プレゼンテーション」(2024/11/30)

第6回では、コミュニケーション力養成講座④「プレゼンテーション」をテーマに、有限会社コノジャパン 代表取締役 河野 通陽(こうの みちはる)先生を講師にお迎えし、講義とロールプレイング演習をいただきました。

まずは、「自己開示をしていこう!」ということで、改めて自分のマイブームや小さな悩みなどをグループごとに共有していきました。共有する中では、自然と笑い声が起こり、一瞬で空気が和やかなものになりました。

 

次に、2つのプレゼンテーションの動画を視聴し、それぞれについてグループで意見交換をしました。「1つ目の動画は、詩の内容を伝えることを目的として声で語りかけていた。2つ目の動画は、視覚的な資料があって引き付けるエンターテイメント性があった。共通点は、伝えるためにいろいろな方向を見ていた。原稿を見ずに話していた」等、それぞれのグループごとに意見が出されていました。続いて、河野先生から種明かし。実は、1つ目の動画はプレゼンテーションではなくスピーチ(考え・思いを伝えることが目的)で、2つ目の動画がプレゼンテーション(聞き手に行動を起こしてもらうことがゴール)とのことでした。

 

身近なプレゼンテーションとは…就活です。「言いたいこと言った」では不合格、「よし!合格!」としてくれることが目的となります。そのためには「話の“設計図”が必要」とのことでした。

そして、プレゼンテーションについての大切な2つの要素、「内容」「伝え方(筋道)」を教えていただきました。

 

【「内容」について】※時間がないので、今回は簡単な説明がありました

◎ 良い文章とは・・・聞いている時や読んでいるときにスッと入ってきて、終わった後にも余韻が残り、行動を起こさせるもの。

▲ 悪い文章とは・・・聞いている時や読んでいるときに頭を使わないといけないもの。

 

【「伝え方(筋道)」について】

「1誰に何を(自分のことを、グループの人に)」

「2伝達(2分程度で伝える)」

「3テーマ(私の趣味、好きな夢、マイブームなどなんでもOK!楽しい話)」

について、グループトークを通したコミュニケーションをとる練習が行われました。「熱く語ってください」という河野先生の声掛けで、塾生たちの話にも自然と熱が入っていました。

(グループトークの後、河野先生からもお手本として、楽しいお話がありました。)

 

続いて、理論編として、プレゼンテーションスキルについてのお話をいただきました。

● PREP(プレップ)法について
P:Point(結論)R:Reason(理由)E:Example(事例)P:Point(まとめ)

人はまず結論を聞きたいもの。最初と最後にP:要点を繰り返しで伝えることで相手に結論を印象付ける事ができる方法が、このPREP法です。

●ロジカルプレゼンテーションについて
▽オープニング:序論
□メインパート:結論→大項目(3つの理由)→それらの理由・関わる話
△クロージング:終論
メインパートの理由は、必ず3つまで(人の短期記憶はMax3つであるため)。※理由を1つ話すのが「PREP法」

それぞれ「ひとことキーワード」を同じくらいのボリュームで揃えます。そして、「ひとことキーワード」を話した後、それぞれ詳細を話します。

何よりも聞き手の集中力を保つことが大切です。聞き手に負荷をかける事なくプレゼン内容が記憶されやすい、短時間のプレゼンには効果的な方法が、「ロジカルプレゼンテーション法」とのことでした。

 

理論の後には、演習にチャレンジです。

今回はロジカルプレゼンテーションに挑戦しました。

ワークシートを活用して、「楽しくてわかりやすい話」について、一人ひとり台本づくりをしていきました。

台本を作成したら、いよいよプレゼンテーションスタートです。プレゼンテーターは、前に立ってグループのメンバーに向けて発表します。

発表者は二つのことを必ずして発表します。

一つ目は、指を立てて話すことです。今何個めの話をしているのかが聞き手にも分かるように指は必ず立てたまま話します。

二つ目は、何も見ないで話すことです。そのために大項目(3つの理由)だけを必ず覚えることです。

 

みなさん緊張した面持ちながらも、聞き手に問いかけることや指を立てること、表情を豊かに話すことなど、それぞれに様々なポイントを意識しながら発表する様子が見られました。

終わった後には、聞き手全員からフィードバックをもらいます。発表者も聞き手も前のめりになりながらチャレンジできている姿が素敵でした。

 

最後に、河野先生から総括をいただきました。

「ちゃんとパッケージ化された話は価値が高くなる、児童生徒など聞き手を聞く気にさせる、話し手にも余裕が生まれる」等、高い効果が得られることや、「共感的理解」「Yesの問いかけ」「アリストテレスの弁証法」といった相手とラポールを作る手法についても教えていただきました。

また、「人間なので、あがってしまって当然!」「自分のプレゼンを絶対にディスカウントしないこと!(その程度の話かと思われる)」「間違ったら…止めて、謝り、やり直す!(すみません、やり直します…は全然OK)」等、実際にプレゼンを行うときの心構えについてもお話いただきました。

受講生には、今回の講座で学んだことを自分のものとして、自分を表現することを楽しみ、それを子どもたちに伝えられる先生になってほしいと思います。