3学期になり6年生は卒業文集づくり(個人ページの作成)に取り組んでいます。1人1台端末がない時は、担任が児童が書いた下書きの文章に朱書きを入れて添削し、児童が再び書き直すというプロセスを何度か繰り返していました。その際、下書きを1から書き直したり、誤字脱字を修正したりする作業が児童にとって負担となっていました。

 そこで今年度6年生の担任はMicrosoft Teamsを使って文集下書き用Word(マス目入り)を配付し、ファイルに文章を入力して提出する方法を選択しました。6年生児童は総合的な学習の時間や国語科の学習において、Wordを使って作文や小論文を作成することに慣れているのでスムーズに取り組むことができました。

 提出された下書きを6年生の担任が印刷し、ペンで添削内容を書き込んだ上で、提出されたWordファイルと一緒に児童に返却しました。もちろんWordファイルにコメント等を加え、オンラインで添削することも可能です。しかし思い出となる卒業文集だけに、内容面の工夫や文章表現について、児童1人ひとりの文章に合わせて細かく書き込んで返却するために、この方法(印刷・添削)にしたそうです。

 画像は児童が教員から添削された下書きプリントをもとに、Wordファイルの下書き(元版)を書き換えている場面です。


 児童はデジタルの強みを活かし、文の入れ換えや段落の修正等の変更をスムーズに直すことができました。消したり最初から書き直したりする児童の負担を大幅に減らすことができました。担任も構成面や内容面のアドバイスがしやすかったそうです。1人1台端末の現在の機能のメリット・デメリットを把握し、活用できた取り組みとなりました。

 今後は、Wordファイルの下書きを完成させ、それを見ながらペンで原稿用紙に清書をしていきます。Wordの下書きのマス目と清書用原稿用紙のマス目の大きさを、同じサイズに調整してあるので、児童は画面を拡大して文字を確認したり、細かい修正をしたりしながら、丁寧に清書をしてくれることでしょう。来年、再来年、未来に本校で学ぶ子どもたちにとっても取り組んでくれそうなICT活用です。6年生児童のことを想う担任団のナイスチャレンジでした。