3年生は、国語で『オリンピック・パラリンピック』について学習しています。

いつも『見える』ことが普通であるみなさんには、見えない世界について想像がつくでしょうか?

今回、全盲である三上さんをお招きして、『見えないということ』についてお話をしていただきました。『何でも聞いてよ!!』という三上さんに、3年生から『ごはんはどうしているのですか?』『色はどうやってわかるのですか?』『時刻はどうして知るの?』などなど、日常生活を思い浮かべた質問がいくつもありました。その問題を解消するためのヘルパーさんの助けや便利グッズの数々があることを紹介、おまけに頭の後ろでなくても読みきかせができる絵本『ももたろう』もお話いただきました。

  

帰りのバス停の横に来た時、『ん?ここに何かありますね、人の幅ぐらいの…』それはバス停の時刻板でした。

人間の知覚は、視覚が約80%、次いで聴覚の約10%、あとは嗅覚・触覚・味覚と続きます。目からの情報が入らない分は、耳やその他の感覚からのものでカバーしているので、その感覚も鋭く研ぎ澄まされているようです。

先生が昔、15年ほど前に初めて三上さんと出会ったとき、『目が見えないのでゆっくり話さないといけない』と思い、ゆっくりゆっくり話をしていると『先生、そんなにゆっくりでなくても大丈夫です。』といつも聞いているというラジオニュースの音声を流してくれました。すると、なんと先生も聞きとれないほどのスピードで次々と流れてくるニュース。『ゆっくり』は気持ちや配慮としてはありがたいとしても、三上さんのニーズとはかけ離れていることを実感しました。『障害』について考えるときには、決して一方通行ではなく、①正しい知識・理解をもって②相手の立場に立ち③過度や不足なく適切な支援・サポートが適量行えるようにが大切、その時再確認したことを今でもはっきり憶えています。

そのお話を聞いたあと、白杖とアイマスクを使って体験学習を行いました。

 

『どのように声をかけたり介助すれば、目が見えない人が安心して移動することが出来るのか?』など、サポートされる側とする側の両方から考えました。

今回のこの体験や経験は、学校の中で学んだことに留めることなく、是非とも学校の外にある実社会の中でも活かしていってほしいと思います。

三上さん、貴重なお話をありがとうございました。