鯉(コイ)にまつわる伝説
椋橋総社(くらはしそうじゃ)(庄本町)には、僧・行基(ぎょうき)と鯉(コイ)に
まつわる伝説があります。
奈良時代、行基は、諸国をめぐり、各地に橋を築くなどの事業に努めていました。
この地でも猪名川(いながわ)に橋をかけようとしましたが、水の流れが
速くてうまくいきません。そこで、椋橋総社(くらはしそうじゃ)にお祈りしたところ、
どこからともなくたくさんの鯉が集まって魚橋をつくり、工事は見事に完成
しました。
一説には、猪名川が大洪水となり橋が流されたところ、鯉が群れをなし背を
連ねて橋をつくり、行基を無事に渡したともいわれています。
以来、この地域では鯉を取ったり、食べたりすることは禁じられ、人びとは
捕えてしまった鯉は、神社境内の鯉池(こいいけ)に放し、死んだ鯉は鯉塚(こいづか)に
まつったそうです。
椋橋総社 鯉池
鯉塚 僧・行基の像(近鉄奈良駅前)
登録日: 2015年6月11日 /
更新日: 2015年8月5日