学校だより17号
であいとつながりをもとめて
学校教育自己診断の結果より
12月に実施させていただきました「学校教育自己診断」の結果が出ました。この紙面を借りて項目に分けて、報告させていただきます。なお、肯定的評価を(よくあてはまる、ややあてはまる)の数値で見ることとし、経年比較と学年推移がわかるように、【前々回→前回→今回】(1年・2年・3年)等の数値をあげています。(経年比較のグラフについては、別紙のとおりです。)
<生徒アンケートから>
1.学校生活全般について
「1.学校へ行くのが楽しい」【65→82→84→84】(89・81・83)
「2.自分の学級は楽しい」 【73→88→87→87】(89・85・88)
「11.学校行事は楽しく行えるよう工夫さえている」 【63→87→81→84】(88・77・88)
「13.部活動は積極的に参加している」 【69→84→86→87】(91・85・86)
◆全体的には、ここ数年ほぼ同じような状況(上昇傾向)である。その中で今回は、1年生の数
値が他学年より高い状況が見られる。どの学年においても、学校生活が楽しいという実感が多
くの生徒が持てていることは、全体的に落ち着いた生活の中で、一人ひとりの頑張りがつくら
れているからだと思われる。
2.教職員との関係について
「3.先生は生徒の意見を聞いてくれる」 【68→84→85→87】(91・89・83)
「5.授業でわからないことについて先生に質問しやすい」 【53→76→74→89】(85・78・74)、「8.悩みや相談に親身になって応じてくれる先生が多い」 【40→74→72→71】(84・63・68)
「9.先生はいじめなど私たちが困っていることについて真剣に対応してくれる」【47→83→80→83】(85・82・84)
「10.担任の先生以外にも保健室や相談室等で気軽に相談することができる先生がいる」【36→73→72→75】(82・69・72)
◆どの項目でも、ほぼ前回と同じような状況(上昇傾向)が見られる。なかでも、5.の項目では、 前回より15ポイント上昇している。教職員と生徒が授業をともに創っていくという状況が、少しずつ充実してきていることの表れかと思われる。
学校教育活動においては、教職員と生徒との信頼関係がベースであるので、より数値が上がっていくように、信頼関係を高めていきたいと考えている。
3.学習・授業内容等について
「7.通知票の学習成績は、納得できる」 【69→80→80→83】(92・75・85)
「14.道徳や学校生活の中で、命の大切さや社会のルールについて学ぶ機会が多い」【60→87→87→89】(94・83・91)
「15.人権について学ぶ機会が多い」 【44→78→79→81】(90・67・88)
「4.授業の中で『できた』『楽しい』と感じる場面がある」 【83→86→80】(92・72・82)
◆全体的には、ほぼ前回調査と大きく変わらない(上昇傾向にある)が、4.の項目だけが下降している。特に、2年生の数値が低くなっているのが気がかりである。
本校の研究テーマである「自己肯定感を高める授業づくり」の実践は、少しずつ子どもたちにも浸透(実感)しつつあると思われるが、より充実させていきたい。
4.その他
「12.生徒会活動は活発である」 【35→86→87→88】(96・80・91)
「6.朝読書により、本を読むことが楽しくなった」 【54→61→65→69】(83・55・72)
「16.地震や火災が起こった場合、どう行動したらよいか知らされている」【64→79→84→83】(84・81・81)
◆どの項目も経年比較で上昇傾向ではあるが、6.の項目の2年生の数値をあげていきたい。
<保護者アンケートから>
1.教育活動全般について
「1.保護者・地域の願いに答えている」【63→85→86→65】(65・69・61)
「5.生徒指導の方針に共感できる」【65→79→77→70】(71・68・68)
「8.先生は子どものまちがった行動を厳しく指導してくれる」【69→82→80→72】(74・73・68)「10.いじめや暴力のない学校づくりに取り組んでいる」【65→78→84→73】(69・78・69)
「11.進路や職業などについて適切な指導や情報交換を行っている」【49→69→66→53】(53・45・61)
「16.生命を大切にする心や生活のルールを守る態度を育てようとしている」【67→80→86→74】(75・74・74)
「17.子どもに人権を尊重する意識を育てようとしている」【55→78→83→63】(61・64・64)
◆どの項目でも、前回より数値がかなり下がっている。今回、「わからない」と回答された部分が多くなっており、その結果下がっているものだと思われる。もう少し、保護者に対して、「取り組みの発信」をしていかなければならないと感じた。
2.保護者・教職員の関係及び家庭との連携について
「2.家庭への連絡や意思疎通を積極的にきめ細かく行っている」【66→76→79→69】(68・68・69)
「7.子どものことについての相談に適切に応じてくれる」【64→75→80→67】(63・74・65)
「9.先生は子どもを理解している」【61→66→72→58】(60・63・54)
「18.先生は、子どもの人権を尊重する姿勢で指導にあたっている」【59→78→79→79】(56・64・54)
「20.子どもの心身の健康について、気軽に先生に相談できる」【63→68→73→63】(62・67・59)
◆これまで上昇傾向できていたが、今回は肯定的評価が前回より下がっている。ここでは、どの項目でも、2年生の数値が他学年より高い傾向がある。
3.子どもを通して感じることについて
「3.授業が楽しく分かりやすいと言っている」【38→57→59→45】(48・43・43)
「6.学校に行くのを楽しみにしている」【70→80→83→74】(75・78・68)
「12.学校に友だちが多いと言っている」【73→73→82→71】(72・72・69)
「13.体育大会、宿泊行事など学校行事に積極的に参加している」【85→92→89→90】(86・97・85)
「15.積極的に部活動に参加している」【79→81→85→87】(92・83・87)
◆行事や部活動においては、上昇傾向の中で高い数値を示している。(特に2年生の行事が高い)しかし他の項目では、前回までと比べて下降傾向がみられる。保護者から見て、「子どもは学校が楽しい」と実感できていないところがまだまだあることを考えていきたい。
4.その他
「4.通知表は、学力や達成度をわかりやすく表すように工夫されている」【58→79→81→73】(76・76・66)
「14.生徒会活動は活発である」【65→86→85→75】(77・74・71)
「19.地震や台風などの行動マニュアルが知らされている」【74→79→74→77】(79・76・75)
◆ここでは、あまり学年ごとの差異は大きく見られない。4.と14.の項目は、これまで上昇してき
たが、今回は数値が下がっている。
<類似項目における生徒と保護者の比較から>
【1】学校生活全般について
(生 徒)「1.学校へ行くのが楽しい」 【65→82→84→84】(89・81・83)
(保護者)「6.学校に行くのを楽しみにしている」【70→80→83→74】(75・78・68)
*昨年までは差異はなかったが、今年は生徒と保護者では10ポイント違う。
(生 徒)「11.学校行事は積極的に参加し楽しむことができる」【63→87→81→84】(88・77・88)(保護者)「13.学校行事に積極的に参
加している」 【85→92→89→90】(86・97・85)
*特に2年生において、保護者の捉え方の方が生徒を上回っている。(20ポイント)
(生 徒)「13.部活動は積極的に参加している」【65→84→86→87】(91・85・86)
(保護者)「15.積極的に部活動に参加している」【79→81→85→87】(92・83・87)
*学年推移や全体状況が、驚くほどよく似た傾向である。
【2】教職員との関係について
(生 徒)「9.先生はいじめなど困っていることに真剣に対応してくれる」【47→83→80→83】(85・82・84)
(保護者)「10.いじめや暴力のない学校づくりに取り組んでいる」【65→78→84→73】(69・78・69)
*前回とは逆に、今回は保護者が下回っている。(全体で10ポイント)
(生 徒)「3.先生は生徒の意見を聞いてくれる」では、【68→84→85→87】(91・89・83)
(保護者)「9.先生は子どもを理解している」 【61→66→72→58】(60・63・54)
*生徒の実感と保護者の捉え方がずいぶん違っている。(およそ30ポイント)
(生 徒)「8.悩みや相談に親身になって応じてくれる先生が多い」【40→74→72→71】(84・63・68)
(保護者)「7.子どものことについての相談に適切に応じてくれる」【64→75→80→67】(63・74・65)
*全体ではあまり差異はないが、学年別にみると違った傾向がみられる。
(生 徒)「15.人権について学ぶ機会が多い」 【44→78→79→81】(90・67・88)
(保護者)「17.子どもに人権を尊重する意識を育てようとしている」【55→78→83→63】(61・64・64)
*昨年までは差異はなかったが、今回は保護者の捉え方が下がっている。
(生徒)「14.学校生活の中で、命の大切さや社会のルールについて学ぶ機会が多い」【60→87→87→89】(94・83・91)
(保護者)「16.生命を大切にする心や生活のルールを守る態度を育てている」【67→80→86→74】(75・74・74)
*経年で生徒・保護者とも上昇傾向を示していたが、保護者は今回下降している。
【3】授業・学習内容等について
(生 徒)「4.授業の中で『できた』『楽しい』と感じる場面がある」【83→86→80】(92・72・82)
(保護者)「3.授業が楽しく分かりやすいと言っている」 【57→59→45】(48・43・43)
*生徒の実感の方が、保護者の捉え方より大きく上回っている。
(生 徒)「7.通知票の学習成績は、納得できる」では【69→80→80→83】(92・75・85)
(保護者)「4.通知表は、学力や達成度をわかりやすく表わされている」【58→79→81→73】(76・76・66)
*これまで生徒・保護者ともよく似た傾向を示していたが、今回は保護者が下降している。
【4】その他
(生 徒)「12.生徒会活動は活発である」【35→86→86→88】(96・80・91)
(保護者)「14.生徒会活動は活発である」【65→86→85→75】(77・74・71)
*これまで経年比較でよく似た傾向だったが、今回は保護者が下降している。
(生 徒)「16.地震等が起こった時の行動について知らされている」【64→79→84→83】(84・81・81)
(保護者)「19.地震等の対応での行動マニュアルが知らされている」【74→79→74→77】(79・76・75)
*経年で見ても、生徒・保護者とも捉え方はあまり変わっていない。
<まとめ>
全体を見れば、生徒については、これまでと同様「肯定的評価」は多くの項目で上昇傾向にあるが、保護者については、行事・部活動等を除く項目で数値が下がっている。これは、今回「わからない」との回答が多くあったためであるとも思われる。また学年ごとの数値をみれば、項目によって大きなばらつきが見られる。子どもの実感と保護者の捉え方の差異も大きく見られるところがある。(おおむね生徒の実感の方が高くなっている。)また学校スローガン達成に向けては、「行事の中で仲間と力を合わせる経験をより増やしてはどうか。」「スローガンの達成度をふり返り、次に生かしてはどうか。」「教職員の意識の差を生じないように、すべての教職員が熱意をもって取り組んでほしい。」等の声もいただきました。アンケート結果をふまえ、一人ひとりの子どもたちがエンパワメントできるように、学校として整理し取り組みにつなげていければと考えています。「六中の教育」や「子どもの頑張り」をこれまで以上に発信していく必要があると改めて感じられる結果となりました。
ご協力ありがとうございました。