6月 8日 267号 iPad はZ世代の文房具 めあては世界恐慌!対策を語る(3年社会)
3年某クラス:クラス目標(写真1) |
iPad:調べてみよう(写真2) |
iPad:発表してみよう(写真3) |
新型新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が延長され、その行く末も気になるところですが、九中で現在気になるのは、国の GIGAスクール構想(一人一台タブレット)により、豊中市に配置していただいたタブレット端末です。「タブレットを使ってどんな授業が工夫できるのか?」、今日も九中のどこかの教室でタブレットは令和の文房具として、学び方改革を推進しています。
Listen to and accept others (傾聴)
GIGA スクール構想により九中生ひとりひとりに1 人 1 台タブレット端末が整備された。ICT を活用した学び方改革を九中ではすすめている。最初はとまどっていた九中生はスマホ世代、なんといっても「Z世代」である。Z世代とは日本では1995年ぐらいから2012年頃に生まれた世代を指す。「令和の文房具」は今日も九中3年生の教室で机上にひろげられた。3年某クラス目標(写真1)は「 Bonds つながり 絆 Listen to and accept others(傾聴)」であった。クラスのつながりを大切にし、他人の意見に耳を傾け受け入れる、そんなクラスを作っていこう・・・。をアシストするのが3年社会科の授業であった(左写真)。
社会科の決まり事”本時の目標(めあて)”は、「~を説明できる」と提示している。しかし人に説明ができるということは本当に理解していないとできない。今日のめあては、「世界恐慌に対し各国がおこなった対策を説明しよう」であった。世界恐慌といえば、1930年代にアメリカを皮切りに世界的に起こった深刻な経済恐慌のことである。1929年ニューヨークで株価が大暴落!あっという間に世界を不況のどん底に陥れた。不況は1930年代後半まで続く。先の見えない不況に対してとった経済政策は大きく3つのグループに分かれたのを、歴史を学ぶ私たちは知っている。
世界恐慌の対策を説明できる 教科担当者「今日は、なぜ世界恐慌が起こったのか。また、”各国の対策について”をみんなで調べます。そして教科書、資料集、タブレット(以下iPad)を駆使して調べた内容をプレゼンアプリ(写真2)でまとめてください。最後に発表してもらいます」みなさん、えーとは言わない。前回の授業の終わりに伝えられていた。列ごとに調べるミッションが与えられていたのである(教室は6列)。この列はイギリス・フランスの政策、この列はアメリカの政策、この列はドイツ・イタリアの政策という風に調べる項目を分担した。緊急事態宣言下なので班学習などはできない。調べた内容や、iPadの操作で困ったことがあれば、隣の人に(ななめ45度)正面を向かないようにして相談する。手にあまればSOSの手を挙げ手(て)、先生が駆けつけてくれる。生徒「作った資料が全部消えました」先生「”戻る”を押して。あー戻らない。」ハプニングはつきもの。もう一度作り直したらすぐ保存しよう。こうしてiPadを利用して発表用のノートを作成していった。教科書や資料集の内容を入れ込む。インターネットで検索しプラスアルファの資料を調べる。慣れた手つきで進める人が多い・・・さすがZ世代の人たちである。資料を使って分かりやすく説明するためさらっと写真なども活用していた。
みんなが作成した発表ノートはiPadのアプリに入れクラウド上で提出した。「○番、○番まだやで」担当者はクラウド上で簡単に提出が確認できる。各列の代表それは”あなた”だと、指名された”あなた”が前に出て調べた内容を発表していった(写真3)。発表が終わると質問がとぶ。「イギリスはなぜこの政策をとったのですか?」「・・・」「植民地を多く持っていたからできた」チームブロック経済がフォローする。さらに知識を深める。この授業の目的は、「ラーンハウトゥーラーン」→「学び方を学ぶ」だ。某クラスは確実に、「Listen to and accept others(傾聴)」クラス目標達成に向かっていた。
学びは繰り返し 歴史は繰り返す