• 夜間学級(夜間中学校)の目的

 義務教育の年齢を超えており、さまざまな要因や事情で義務教育を受けることができず小・中学校を卒業していない人、または実質的に十分な教育を受けられないまま小・中学校を卒業した人に対して、国籍を問わず、学ぶ機会を保障し、義務教育を行うことを目的とする。

 

  • 夜間中学校の存在意義
  1. 義務教育を終えることができなかった人に義務教育を保障する。
  2. 「学ぶことは 生きること」 学びの原点。
  3. 人として互いに尊重し、自分の生き方や生活・文化に誇りを持って生きる力を育む。
  4. 昼の児童・生徒や教職員・教育関係者もともに学びあえる。

 

  • 夜間中学校の歴史
 1947年         大阪市立生野第二中学校(現・勝山中学校)で「夕間学級」を始める。
 1950年  奈良市若草・神戸市丸山の他、全国に26校の夜間中学校が開設される。
 1952年  大阪府では岸和田市立岸城中学校に「夜間部」が開設される。
 1954年  全国的に夜間中学校(夜間部/夜間学級)設置がピーク(87校)となる。
 1956年  神奈川県・和歌山県・奈良県・兵庫県などで夜間中学校の廃止が相次ぐ。
 1957年  京都府・大阪府などでも夜間中学校の廃止が相次ぐ。
 1966年  行政管理庁が「夜間中学校早期廃止勧告」を出す。
 1968年  東京の夜間中学校卒業生である髙野雅夫さんが大阪で夜間中学校設立運動を始める。
 1969年  大阪市立天王寺中学校に「夜間学級」が開設される。
 1969年  岸和田市立岸城中学校で「夜間学級」が公認される。
 1970年  大阪市立菅南中学校に「夜間学級」が開設される。
 1972年  大阪府内では、長栄中学校(東大阪市)・八尾中学校(八尾市)・殿馬場中学校(堺市)に「夜間学級」が 開設される。
 1973年  大阪市立文の里中学校・守口市立第三中学校(現/守口さつき学園)に「夜間学級」が開設される。
 1975年     豊中市立第四中学校に「夜間学級」が開設される。
 1976年以降   神戸市・尼崎市・大阪市・天理市・京都市などの中学校に、新たな「夜間学級(分校)」が開設される。
 2024年          

 全国には23都道府県52校の公立夜間中学校(近畿地区は、大阪府11校・兵庫県3校・奈良県3校・ 京都府1校)がある。1県1校の私立夜間中学校がある。国は夜間中学校のない都道府県や政令市に公立夜間 中学校の設置を求めている。