2021年6月10日 iPadはZ世代の文房具 さわやかな研究授業の風(1年数学)
千里 九「数学の勉強って社会に出てから役に立つのか。1年生はまだわからないがだろうが役に立つ」
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数学:机の上はiPad!(写真1) |
数学:1は素数か? (写真2) |
数学:素数を見つける(写真3) |
「STF学習(主体的で対話的で深い学び)を目指して」 大阪など9都道府県の緊急事態宣言は6月20日まで延長していますが、学校においては感染拡大防止対策のさらなる徹底を図りながら通常形態の教育活動を継続しています。さて、通常形態の教育活動というと今の時期は研究授業をおこないます。わかる授業(STF学習)を目指しての授業で、本日6月10日(木)3限目は数学(1年)を実施しました。新進気鋭な数学の先生がiPadを使っての授業です。終了後、授業内容について教育委員会の方からもアドバイスをしていただきました。
研究授業の目的 風さわやかな千里の地は研究教育の季節である。研究授業とは、他の先生の前で自分の授業を発表する場である。その日に向けて計画をたて、※下学上達(かがくじょうたつ)し授業力の向上を図るのが目的だ。また、授業を参観する先生方にとっては自分の授業の参考にし、またアドバイスを授業者におくる場でもある。さて、今回は、導入にiPadを使わせての授業(数学)であった。昨年導入されたiPadは手探り状態で授業に活用している。
担当者「さぁはじめよう!机の上はタブレットと筆記用具のみだして(写真1)。今日はアプリ(カフート)を使って素数の復習をします。列ごとに入ってください」全員がカフートにログインしたのを確認し、担当者は本時の目標「エラトステネスのふるいを用いて、素数をみつけることができる」を黒板にしっかりと書いた。
iPadを使って研究授業の実施 さて、前回の授業で素数(1と自分自身以外に約数を持たない数)について学んだ。しかし素数の概念があいまいな生徒が少なからずいたようだ。それを確認するのが今回のiPad”カフート”ミッションである。このアプリは、画面に現れた数字が素数かどうか正解か誤りか2択で答える。答える速さも点数化され正解ポイントと速さポイントの合計で競う。「素数」を身体で反応できればしめたもの。問題「1」は素数か(写真2)?あっと10人ほどが素数であると答えた。ここは勘違いしやすいところ。3問目に入ったところで機器トラブル発生!研究授業に危機が訪れる。機械にトラブルはつきもの。「また今度やろうね」と導入はiPadで痛快に通過した。大型モニターに注目する。数学ライブラリー「エラトステネスのふるい」の動画が映る(左上写真)。今から2200年ほど前にエラトステネスというおじさんが、100までの数字の中にある素数を見つけ出す方法をあみだした(その頃日本は弥生時代だ)。これを「エラトステネスのふるい」という。
動画を見ながらエラトステネスのやり方を真似てワークシートに素数を書き込んでいく(写真3)。なるほど!が教室をかけめぐる。ホワイトボードが学習班に渡された。個人で「エラトステネスのふるい」を考察した後、学習班(コロナ感染予防のため机はくっつけない マスク着用対面しないことを意識する)で共有したことをホワイトボードに記入した。ホワイトボードは黒板に貼って全体で共有した。100までの素数をみーつけた。新進気鋭の先生は子ども達の「気づき」を促す。
担当者「今日の授業では、素数の意味理解の定着を図るためにエラトステネスのふるいを用いました。数は素数と素数でない数との2種類に分けられることを考えてもらいました。小学校で学習した約数、倍数などの性質については習熟度にも差があります。そこで1人1台タブレットを用いて、生徒個々に寄り添った丁寧な指導を心がけました。今後も受け身の学習ではなく主体的(STF)に学習する姿勢を育てていきたいと思います」
素数発見 エラストテネス 下学上達♪