国際教育(2023年度)
国際教育へのあゆみ
本校は昭和42年(1967年)に「帰国子女教育研究協力校」に指定を受けて以来、海外に長期在留後帰国してくる児童の受け入れ校として、研究指定の名称は変わっても長年にわたり研究を重ねてきた。当初は世界中で5,000人前後であった義務教育段階の児童生徒の海外滞在も、いまや60,000人前後と大幅に増え、帰国児童教育に期待されるものも大きく変わってきた。
日本人学校や補習校が充実する一方、現地での誕生や幼児期からの海外生活等の理由から、滞在の長期化や日本の学校経験が全くない児童の増加が目立ってきた。また、国際結婚の増加に伴い、思考言語が日本語でない児童も増えている。個々の児童のニーズに応じたきめ細かな指導が必要になると共に、国際社会で活躍できる人材の育成が求められている。
そこで、平成18年(2006年)に文部科学省の「国際教育推進プラン」指定を豊中市が受けたことから、本校はその中核校として国際教育推進に取り組むことになった。帰国児童教育に取り組みつつ、「国際社会において、地球視野に立って、主体的に行動するために必要と考えられる態度・能力の基礎を育成するための教育」に歩をすすめている。
帰国・渡日児童教育の取り組み
① ねらい
1. 学校生活における不安の早期発見につとめ、情緒の安定をはかる。
2. 生活面、学習面のつまずきを把握し、その指導の充実をはかる。
3. 見学したり、体験したりすることにより、日本の文化や生活に親しませる。
4. 帰国児童の海外での生活体験を生かすとともに、全校児童の国際理解教育を深める。
5. 保護者への啓発をはかる。
② 指導について
1.学習時間における指導 (入り込み指導) 帰国・渡日児童が在籍するクラスヘ日本語指導・帰国担当者が行き、指導をする。入り込み指導は、主として助言という形で行う。内容は日本の学習方法や語彙・漢字の読み書きの説明、算数などが中心。 |
2.学習時間における指導 (抽出指導) 帰国・渡日児童が「あいあいルーム」(通称)へ行き、学習をする。学習内容は日本語、日本の教科の未学習領域をはじめ、基礎基本の学習から発展学習まで児童に合わせて行う。 |
3.課外時における指導 (放課後学習) 児童の実態に応じて学級指導終了後の放課後、週3回、「あいあいルーム」(通称)で実施する。実施回数は相談の上、決定する。 主に、算数、国語(漢字、文法など)、社会、音楽(鍵盤ハーモニカ、リコーダー)などの未学習部分の補修や不得意分野の学習を行う。特に、日本語指導の必要な児童については、適宜、個別指導を行う。 |
各学年の国際教育の取り組み(うえのワールドミュージアム 掲示物)2023年度
学年 |
テーマ |
掲示物についての説明 |
1 |
だいすき にほんのおはなし うた・あそび |
1年生は、お話やうた、遊びなど、日本に昔から伝わるものを知り、親しんでいます。 各クラスで日本に昔から伝わるお話を読み、その中の作品について感想を書き、掲示しています。
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2 |
知りたいな 知らせたいな! 世界のこと |
ねらいを「世界の国々に関心をもち、様々な文化があることに気づく。」と設定しました。 クラスごとに調べる国を決めて、食事、あいさつ、衣服、行事などの世界の文化について調べたことを掲示しています。
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3 |
人にやさしいくらし |
「校区探検」「バリアフリーとユニバーサルデザイン」「パラリンピック」「車椅子体験」などを通して、 「人にやさしいくらし」について学習してきました。 その中で学習したことをもとに、ミニ新聞にまとめ、掲示しています。
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4 |
広げよう! SDGs |
4年生は、社会科や総合的な学習の時間を中心に「環境」について学習をしています。 これらの学習をもとに「ごみ」や「水」などについて自分たちでテーマを決め、調べ学習をすすめてきました。 それらを新聞にまとめたものを掲示しています。
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5 |
生命を支える食 |
「食」に関わる人の努力と工夫により、わたしたちの食生活が支えられています。 日本や世界の食料問題を調べることを通して、世界全体で考えるべき食料問題への理解を深め、 自分たちなりに考えてまとめました。
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6 |
我々が切り拓く未来 |
総合的な学習の時間・社会科を中心に、平和学習を進めてきました。 修学旅行など今までに学んだことについて、自分たちができることや考えたことをまとめました。
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うえのワールドミュージアム 2023年度
テーマ 世界のことを知ろう、楽しもう(1・2・3年生)
世界のことを知ろう、考えよう(4・5・6年生)
ねらい ・上野小学校には、いろいろな国で生活していた経験のある友だちがたくさんいることを知る。
・世界のいろいろな国について知り、生活習慣や文化などに興味・関心を持つ。
・全学年の国際理解教育やSDGsの取り組みを学ぶ。
期間 令和6年(2024年)1月26日(金)~2月2日(金)
保護者向けの一般公開 2月2日(金)13:40~14:30
場所 多目的室・本館1階廊下
展示品
①帰国保護者をはじめ、本校の保護者や教職員がが在留国から持ち帰られた 学用品・写真・玩具・民族衣装・民芸品など。
②今年度、各学年で取り組んできた国際理解教育・SDGsの取り組みをまとめたもの。
③国立民族学博物館の貸出用学習キット「みんぱっく」~アフリカ「エチオピアをまとう」~
④とよなか国際交流協会の民族衣装
活動内容
①帰国保護者会作成の「世界の国の生活や文化」をテーマにしたクイズに答える。
②世界のいろいろな国から集められた展示品を見学したり、説明の資料を読んだりしながら、その国での生活や文化を学ぶ。
④1年生から6年生の取り組みを学ぶ。
③まとめ(感想など)
~多目的室の展示の様子~
【北アメリカ】
【オセアニア】
【アジア】
【中東】
【ヨーロッパ】
【アフリカ】
【南アメリカ】
【展示品にさわれるブース】
子どもたちの感想(2023年度)
○(1年生)
・いろいろのくにのものがあって、たのしかった。おかねとふくがいろいろあって、おもしろかった。
・いろいろなくにのさくひんのを見て、とてもうれしいです。
いろいろな本をよんだら、とてもおもしろかったです。きょうは、きていただいてありがとうございます。
・なかなか見れないモノがたくさんあってすごかった。
○(2年生)
・いろんな国のふくやおもちゃをいっぱいしれておもしろかった。
・ワールドミュージアムが上野小学校にあってよかった。
「OK」のマークのところには、いろんな国のお金が見れてよかったです。また、見たいです。
・世界の国は日本とちがうものがいっぱいあっておもしろかった。来年は、もっと国のことについてくわしく知りたいと思いました。
○(3年生)
・1年に1回だけど、たくさん知ることが知れました。自分のクラスに外国から来た子がいます。
いろいろな人が上野小学校にいるんだなとあらためて思いました。
・アメリカなどのいろいろなものがわかって、たのしいきかいだと思います。
いろいろな国のお金やおもちゃ、絵本などもたくさんあるんだと思いました。絵本を読むと、ワクワクしました。楽しかったです。
・外国に行けないけど、世界にはいろいろなものがあるとわかった。これは、とてもいいきかいだと思います。
これからも、もっと外国のことを知りたいと思いました。
○(4年生)
・うえのワールドミュージアムは日本にはないものがたくさんあって、とてもわくわくしました。
・さわれるお金コーナーで、国によって小銭の大小やお札の印刷が違っておもしろかった。
・同じ遊び方のおもちゃがあって、ふくろは外国語だけど、中身が同じでびっくりした。
・これからは、外国に行ったら、「あっこれはワールドミュージアムのときの!」と思い出したいです。
○(5年生)
・ていねいな説明があったので、どんな名前か、どう遊ぶかなどを知れたので楽しかった。
他の国の服は1部だけだったけれど、見た感じとてもはでな服がたくさんあった。
・家にも少し外国のお金や物があるから、帰ったら、どこの国の物かきいてみようと思った。
気になったものがあったので、今度調べてみようと思った。
○(6年生)
・私はあまり外国のことについて知らないけど、この授業があって「ここの国にはこんなものがあるんだな」とか
「見たことがある!」とかの自分の知しきが増えました。
・虫がいたり教科書があったり、日本にはない不思議なものがたくさんあってぼうけんをしているような気分になりました。
・世界にはたくさんの民族、それぞれの文化があることがわかりました。
怖かったり、変に思うことも受け入れて、それぞれの文化を尊重し合えばいいと思いました。