四中の植物紹介
四中の植物紹介
植物撮影日時:2020年4月27日(月),5月1日(金)
掲載場所:四中ホームページ,理科室前
※pdf版はこちら→四中の植物紹介 [19317KB pdfファイル]
今回は四中の春の植物紹介です。本来,この時期には1年生が理科の授業で植物探索をすることが多いです。70期生で1年生だったみなさんは植物を採集して図鑑作りをしました。今年は臨時休校で春の植物のシーズンが終わってしまうので,みなさんの代わりに先生が植物を探しに行きました。
さて,写真を見て植物名を答えられるものはいくつあるでしょうか?チャレンジしてみて下さい。ここに載せる植物と同じものが豊中市の至る場所に生息しています。普段は目を向けない植物でも,名前が分かると「あっ,これは・・・」となるものです。みなさんの中の知的好奇心が少しでも育てば幸いです。
1.プール裏
1「カタバミ」
色んな場所で花を咲かせている。葉はハート型なのがクローバーみたいに3つ出ている。四つ葉も存在するらしい(有名なクローバーは別の植物だよ)。
2「オオイヌノフグリ」
“イヌノフグリ”とは“犬の睾丸”という意味。実の形がそれに似ていることからそう名付けられた。
3「タチイヌノフグリ」
これはプール裏ではなく校舎裏で発見。花は小さい。茎が直立している。
4「キュウリグサ」 茎をつまむとキュウリの匂いがする。花はかなり小さい。
5「ハコベ」 春の七草のひとつ。花びらが10枚あるように見えるが実は5枚!
6「ムラサキカタバミ」 カタバミよりも葉も花も大きい。よく似たのにイモカタバミがある。
7「ハルジオン(春紫苑)」 8「ヒメジョオン(姫女苑)」
よく似たものどうし。見分けがつくかな?開花時期がヒメジョオンがあとだからなのか,この時期はハルジオンが多かった。見分け方は・・・ハルジオンの葉は茎を抱くようについていて,つぼみは下を向くことが多い。また,ハルジオンの茎の中は空洞だが,ヒメジョオンの茎の中は詰まっている。茎を軽くつまめば違いがわかるかも!?
9「ヘビイチゴ」
これを見つけると必ず食べられるかどうか聞かれます。実ができかけているものが数個ありました。一番右の写真は後日撮影した実です(5月7日撮影)。
10「マツバウンラン」
プール裏とサブグランドの間に背を伸ばして生息していた。葉は下の方にしかなく目立たない(葉の形が松葉に似ていることが名前の由来のひとつ)。
11「ヨモギ」 花は秋頃。どんな花が咲くか知っていますか?よもぎ餅食べたいな~。
12「ヒメオドリコソウ」 プール裏にかなり生息していた。オドリコソウの小さい版で「姫」。
2.グランド周辺
1「コメツブツメクサ」 学校の至るところに大量に生息している。黄色のじゅうたん状態です。
2「シロツメクサ」 いわゆるクローバー。葉に白い模様がある。写真の中に四つ葉のクローバーはあるかな?
3「ノゲシ」
花はタンポポに似ている(キク科)。よく似たのにオニノゲシがある。オニノゲシは葉がもっとトゲトゲで少し痛い。一番右の4枚目がオニノゲシの葉。駐輪場裏で見つけた。
4「タンポポ」
2枚目の写真の赤丸の総苞(そうほう)という部分がそり返っているのはセイヨウタンポポです。そり返っていないのはカンサイタンポポです。観察した日,四中でカンサイタンポポを見つけることはできませんでした。セイヨウタンポポの方が繁殖力が高いようです。3枚目は綿毛です。ところでタンポポの花弁(花びら)は何枚か覚えて(知って)いますか?
5「サクラ」 ソメイヨシノです。まだ少し咲いていました。
6「ヒメリンゴ」
サクラと同じバラ科でよく似ています。とある学年のみなさんは初めの理科の授業でサクラが散っていたので,代わりにヒメリンゴの採集と分解をしました。めしべの先が5つに分かれていて,おしべと区別がつきにくく,めしべ探しにみんな苦労していた記憶があります。ちゃんと実になります。
7「ツツジ」
これも理科の授業でよく分解する花です(1年生)。蜜を吸ったことがある人が多いのでは?花弁は5枚が根元でひっついた合弁花(ごうべんか)。茶色くてねばねばしているのがたまについています。正体はつぼみをおおっていた苞(ほう)というものです(7の写真左下)。
8「スズメノエンドウ」 実ができていますよ。カラスノエンドウよりも実の中の種子の数が少ないようです。
9 コケ植物の一種です。ミズゴケかなー?岩場にたくさん生息しています。
10「メタセコイア」
校舎前やプール裏に数本生えている。化石として発見されたのち,生きた木が中国で発見された。常緑樹のセコイアとは違って,メタセコイアは落葉樹。葉の付き方が違い,セコイアは互い違い(互生)で,メタセコイアは同じ場所から両側に葉が出て
3.サブグランド周辺
1「フジ」 サブグランドの間にある藤棚のフジ。マメ科。
2「ヤマツツジ」
花言葉は燃える思い・努力・訓練。周りのサブグランドで練習するクラブ員を見守っているかのよう。再開を祈る。
3「コマツヨイグサ」 マツヨイグサのなかま。名前は小さいマツヨイグサという意味だろうか。
4「ナガミヒナゲシ」
色んな場所で見られる。できる果実の中には種子がなんと約1600個も入っているのだそう。一度確かめてみたい。繁殖力が高そう。
5「ヒメツルソバ」
ロックガーデン用に日本に来た。ヒマラヤ原産。ソバのなかまではない。近縁のツルソバという植物は花や葉がソバのそれと似ているようだ。
4.本館・西館周辺
1「オニタビラコ」
コオニタビラコ,ヤブタビラコとよく似たなかまがあってすぐに見分けられなかった。茎が直立しているのと,葉の形からオニタビラコと判断した。プール裏にもたくさん生息している。
2「オランダミミナグサ」 小さな白い花をたくさん咲かせる。原産はヨーロッパ。公園でもよく見かける。
3「スズメノカタビラ」
イネ科。花は目立たないが,ちゃんと咲いている。ほぼ年中花が咲くそう。広い範囲に生息している。
4「カラスノエンドウ」
グランドの端に多数生息している。プール横のものが一番大きく成長していた(写真)。昔,さやで笛を作った記憶がある(右の写真がさや)。
5「イヌムギ」 イネ科。学校中,色んな場所に生息しいる。
6「アブラナ」
いわゆる菜の花。西館と体育館の間に生えていた。ツツジと同様,1年生の授業で分解することが多い。よく似た花にカラシナ(7の写真)があり,千里川の川原に広く生息している。アブラナの方が少し花が大きく,複数の花がかたまってつく。また,葉のつけ根が茎を抱いている。これはカラシナには見られないので,葉のつき方で見分けることができる。
7「カラシナ」
駐輪場裏で発見。アブラナによく似ている。葉のつき方がアブラナと違うのがわかる(赤丸の中を比較)。
8 シダ植物の一種。おそらくベニシダ。葉の裏には赤色の胞子のうがびっしり(右の写真)。種子をつくらずに胞子でなかまをふやします。北門から入ってまっすぐ歩くと,姿を見せてくれます。見つけたらぜひ葉の裏側を見て下さい。
5.駐輪場の裏
1「ホトケノザ」
プール裏の12で紹介したヒメオドリコソウに似ている。どちらもシソ科。名前の由来は「仏の座」。茎上部の葉が蓮台(れんだい)のように見えることから。春の七草のホトケノザとは別物。あちらはコオニタビラコ(キク科)のことを指す。
2「ヤツデ」(八つ手)
大きな手のひらをイメージさせる。「八つ手」なので葉が八つに分かれているのかと思えば…。数えてみて下さい。写真は「八つ」ではなく「七つ」ですね。八つだったり,七つだったり,九つだったり,色々あるらしい…。
3「ヒメウツギ」 アジサイ科の植物。
4「スギナ」 ツクシで有名なシダ植物の一種。大量に生えていた。
以上です。四中にはまだまだ色々な植物が生息しています。丁寧に手入れをされている植物もあります。季節が変わればまた植物のようすも変わることでしょう。街中や家の近くでよく見かけるな~って思った植物があれば,もしかしたらこのページに載っているものかもしれません。ぜひ,名前を調べてみて下さい。
撮影・編集:まつむら。
クイズをお試しで作りました。
参考文献:『フィールドガイドとよなか 草と木』(発行 豊中市教育委員会),他